2006年 08月 03日 ( 1 )

裁判とボクシング

「請求棄却」の判決が出ることはある程度は「想定内」だった。行政相手の訴訟で、大は自衛隊違憲訴訟から小は談合裁判まで、行政の肩をもつ判決が圧倒的多数なのは周知のことである。いくらか勝つ可能性が高いのはセクハラ裁判くらいだろう(裁判まで持ってゆくのがたいへんだが)。だから前知事退職金返還訴訟においても、われわれの勝つことは難しいかもしれないと思っていたし、内部でもそういう話が出ていた。

 とはいえ裁判というのは、いわば「上手な理屈のつけ合い」だから、裁判所がどういう理屈で前知事退職金支払いを合理化してくるかを注目していた。純粋に法律論だけで考えれば、「晴山意見書」にいうとおり、どう考えてもわれわれの主張に理がある。

 従って、主要な争点である富山県退職条例の15条が地方自治法の給与条例主義にかなうかどうかに関しては、さらっと逃げて、「条例を整備していないということで法的には瑕疵があるけれども、実体としては、当時としては<世間並み>の金額であるし、もし条例が整っていたとしてもその支給額と差があるとは考えられない。」「すなわち、県に対して、とりわけ過大な負担を与えたわけではない。」というような実体論でわれわれの主張を退けてくるのではないかと、いう意見が有力だった。

 しかし、今回の判決はわれわれの予想をまわるひどいものであった。つまり、条例なしに議会の議決で決めても給与条例主義にかなっている、というのである。この開き直りには、いささか面食らったのは事実である。

 判決のあった夜、折しもプロボクシングWBA世界ライトフライ級王座決定戦で亀田興毅とファン・ランダエタが闘った。どう見ても亀田の負け試合だが、判定は亀田の勝ち。富山地裁といい勝負だ(笑)。

 判決文の主要部を下に転載しておく。(ただし、OCRソフトによって読み取ったものを急いで校正しただけなのでまだ誤植があるやもしれない。また、句点は「。」が正しいが、ここでは「.」のままである。)

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by sumiyakist | 2006-08-03 21:49 | 知事退職金