朝日新聞はトロイの木馬か?

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 過日(3月13日)、朝日新聞に国民投票法案についての世論調査の記事(上)が出た。こういう時期に国民投票法案について世論調査をするという、それ自体を批判するわけではないが、その結果を見て驚いた人は多かったはずだ。
 富山の駅前で同じく国民投票法案への賛否を問う街頭アンケート(シール投票)を行った友人たちの報告によると、賛成23 反対74 分からない20で、圧倒的に反対が多かったという。無差別の電話アンケートと、積極的な意志による街頭でのシール投票という方法の違いも考慮しなければならないが、それにしても差が大きすぎないか。
 この「シール投票運動」を提唱し集約を行っているグループが最終結果を取りまとめて発表している。
最終投票結果(3月10日)
 それによれば、賛成は758(13%)、反対は3977(69%)、分からないが997(17%)である。
 なぜこうも大きな差が出るのか? 
 朝日新聞については(切り抜きをなんどか掲載してきたが)、その編集姿勢を批判もしてきた。(例えば「朝日新聞・ヤヌスの顔」 「アンケート」のコメント最下段。)
 だいたいがこの新聞は、体制批判の装いをしながらその批判側にすりより、事態がいよいよ最終局面になったときには、くるりと身を翻す、あるいは時によっては背後から弾を撃つということを常套的に行ってきた。つい先頃の教育基本法改悪案が成立する決定的局面でも同様であった。
 権力側から送り込まれた「トロイの木馬」とでもいうべき存在だ。政治状況が煮詰まってきた時にはとりわけ注意が必要である。
 この新聞記事が出た直後に、シール投票運動の主唱者である野田隆三郎・岡山大学名誉教授がメーリングリストに発表された批判文を引用しておく。全く同感である。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜以下引用〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜



岡山の野田です。
 
朝日新聞はきょう国民投票法案に関する世論調査結果を
発表しました。
http://www.asahi.com/politics/update/0313/001.html

結果は、 国民投票法案が必要と思う   68%、
            必要でない   19%

だったそうです。
 一方私たちが2月24日〜3月10日にわたって全国36箇所で
行った街頭シール投票では、国民投票法案に

     賛成    反対     わからない
     758   3977   997
    (13%)  (69%)  (17%)
                 投票総数  5732  
でした。

 賛否が完全に逆転しています。なぜこんな差がでたのか。それは
質問の仕方の違いのためです。
 朝日は電話で「国民投票の手続きを作ることは必要だと思いますか」
と聞いています。
 私たちは、いま国会に出されている手続き法案の内容を示して、
その賛否を問いました。それだけでこれだけの違いが出るのです。
 朝日のような調査結果をいまこのような形で発表することは、
以下の意味できわめて犯罪的です。

           (略)

1 いま報道機関が真っ先になすべきことは、国会に提出されている
国民投票法案の内容、つまり必要最低投票率が決められたいない上、
実質上、有効投票の過半数で決められるのでごくわずか(国民の2割程度)
の賛成で改憲される可能性があること、また、資金の豊富な改憲派がテレビや
新聞に大量に改憲コマーシャルを流せることができるなど、その問題点を
国民に知らせることであるにもかかわらず、朝日新聞はそのような努力を
ほとんどしていない。

2 いま殆どの国民は国民投票法案の内容を知らないなかで、報道機関
が世論調査をするのであれば、抽象的に国民投票法案が必要かどうかを問う
のではなく、現実に国会に出されている法案の要点を示し、そのうえで賛否を
問うべきである。そうすれば今回の朝日のような結果は絶対に出てこない。

3 今回の朝日の発表は、結果的にいまの政府案を、その内容を国民が
知らないうちに、成立させることに手を貸すものであることは誰の目にも
明らかであるにもかかわらず、朝日が敢えて行ったことは、為政者より
国民の側に立つべき報道機関の使命から著しく逸脱するものである。
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by sumiyakist | 2007-03-18 18:08 | 憲法・教育基本法

山で暮らしながら下界に関わる日々


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