県側の反論

 昨日、5月24日午前、前知事退職金返還請求訴訟の第4回公判が開かれた。われわれ原告側から晴山教授の意見書が提出されており、それに対する被告=県側の反論(準備書面)が出された。(もちろん、これもあらかじめ原告側に内容が届いている。)
 この県側の反論は、われわれの主張や晴山教授の意見書に正面から応えようとせず、まるでスジ違いの屁理屈を述べているものである。小泉首相の答弁のようだ。(笑)

 われわれは、これは再反論をするに値しないと判断。黙殺に近い内容の第2準備書面を提出し、これをもって結審することにした。判決は8月2日と決まった。
 
    〜〜〜〜〜〜〜以下、被告=県側の反論〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜





準備書面(1)
第1 地方自治法204条3項の趣旨
 地方自治法204条3項は「給料、手当及び旅費の額並びに
その支給方法は、条例でこれを定めなければならない。」とし
ているが、その趣旨が給与に対する議会の民主的統制の確保及
び執行機関による給与の恣意的な決定を防ぐ(給与を受ける者
の利益を保障する)ことにあることは、答弁書の第3の3(1)
で述べたところであり、晴山教授の意見書もそのことを前提と
している(甲2号証2貢8行目以下)。
第2 本件条例の適法性
 本件条例15条が「知事、副知事及び出納長の在職期間に対    
する退職手当の額は、この条例の規定にかかわらず、議会で議
決する額とすることができる。」としていることについては、
原告らも「知事退職金の具体的な額の決定を留保することが、
条例で一般的な算式で定めておくよりも議会の監視機能を重視
するものであることは認め」るとしている(原告らの2006
年2月1日付第1準備書面1頁下から9行目以下)。
 そうすると、本件は、執行機関による給与の恣意的な決定を
防ぐ(給与を受ける者の利益を保証する)という観点から考慮
されるべきことになる。すなわち、本件においては、本件条例
15条を適用して訴外中沖豊に対する退職金が決定されたこと
によって、地方自治法204条3項が保護しようとしている同
人の利益が侵害されたか否か(同人が不利益を受けたか否か)
が焦点になるペきこととなるのである。しかるに、原告らは、
訴外中沖豊に対する利益の侵害を問題にするのではなく、当該
退職金の支払者である富山県に損害が生じたという主張をする
のであり、それは同項が保護しようとしている利益と相反する
ものであるから、主張自体失当である。
 ところで、晴山教授の意見書(甲2号証)は、「長の退職手
当を条例で定めるべきことは当然の前提とされており、議会の
議決で決定することは、明らかに給与条例主義の趣旨に反する
ものと理解されている」というが(4頁下から14行目以下)、
本件における退職手当が本件条例に基づいて決定されたもので
あることは、答弁書の第3の3(3)で述べたところであり、この
非難は当たらない。
 なお、晴山教授の意見書(甲2号証)は昭和50年10月2
日の最高裁の判決を引用するが、同判決は、当該条例の定めに
よっては区長がどの管理職に相当するかの判断ができないこと
を理由として、当該区長に対する管理職手当の支給を違法とす
るものであって、本件とは全く別種の事案についてのものであ
る。また、同意見書が引用する種々の解説書の指摘は、給与に
対する議会の民主的統制の確保及び執行機関による給与の恣意
的な決定を防ぐという観点からのものであり、本件条例15条
の定めが、その趣旨に反するものでないことは、繰り返して述
べたところである.
                         以上
[PR]
by sumiyakist | 2006-05-25 08:50 | 知事退職金

山で暮らしながら下界に関わる日々


by sumiyakist
カレンダー
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6 7
8 9 10 11 12 13 14
15 16 17 18 19 20 21
22 23 24 25 26 27 28
29 30