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9条世界会議の意味

c0068917_923475.jpg 「9条世界会議」(左はプログラムの表紙)の主要な会議やイベントのいくつかはインターネットで中継されていたので、私も(民宿のオヤジのごとく)家の裏で竹の子を掘ったり、孫どもとボール遊びをするかたわら、時々パソコンをのぞいていた。
 定員7000人の会場に1万2000人が集まり(青島氏によると一部入れ替わった人数がカウントされているのだろうということ)、中へ入れない3000人を対象に外の公園で急遽集会を行うという盛況だったらしい。
 大手メディアは、無視したか取り上げたにしてもごく小さな扱いであったが、海外31カ国からも150人の参加者を迎えての会議は内容においても非常に充実したものであり、世界の平和運動においてひとつの時期を画するものだったと私は思う。「日本国憲法第9条」が、ただわが国の憲法のひとつの条文というにとどまらず、いわば、人類史上に Articl 9 として立ち現れた瞬間だからである。

 日本国憲法9条の評価としては、先行するものとして、1999年のハーグ世界平和市民会議で採択された「ハーグ平和アピール」の中の「公正な世界秩序のための10の基本原則」(注)の第1原則として日本国憲法9条が取り上げられたことや、アメリカのチャールズ・オーバービー博士が提唱してきた「9条の会」(日本の大江氏らによるそれのずっと以前から活動してきた。私も少し前に金沢で博士を迎えた集会に出たことがある)などがある。
 しかし、各国の憲法に「9条」の条文を書き込ませることによって戦争によらない国際紛争の解決をめざすという運動が、この「9条世界会議」をもって始まった意義は大きい。
 一般市民=戦争にかり出される側が、権力を行使し戦争を行う側(=統治者)に対して、権力規範の枠である憲法の条文に「戦争放棄」(戦力不保持・交戦権否認)を書き込ませるという、自覚的な運動が世界規模で始まるということである。
 いまは小さな始まりであるが、これは次第に大きな流れとなって、瞬く間に国境など越えて民衆の間にあふれ出すような予感がある。そういう時代になっているということだ。
(注)
公正な世界秩序のための10の基本原則
1. 各国議会は、日本国憲法第9条のような、政府が戦争することを禁止する決議を採択するべきである。
2. すべての国家は、国際司法裁判所の強制管轄権を無条件に認めるべきである。
3. 各国政府は、国際刑事裁判所規定を批准し、対人地雷禁止条約を実施すべきである。
4. すべての国家は、「新しい外交」を取り入れるべきである。「新しい外交」とは、政府、国際組織、市民社会のパートナーシップである。
5. 世界は人道的な危機の傍観者であることはできない。しかし、武力に訴える前にあらゆる外交手段が尽くされるべきであり、仮に武力に訴えるとしても国連の権威のもとでなされるべきである。
6. 核兵器廃絶条約の締結をめざす交渉がただちに開始されるべきである。
7. 小火器の取引は厳しく制限されるべきである。
8. 経済的権利は市民的権利と同じように重視されるべきである。
9. 平和教育は世界のあらゆる学校で必修科目であるべきである。
10. 「戦争防止地球行動(Global Action to Prevent War)」の計画が平和な世界秩序の基礎になるべきである。

 
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by sumiyakist | 2008-05-14 09:19 | 憲法・教育基本法