<   2007年 07月 ( 8 )   > この月の画像一覧

保守王国の精神風土

 最高裁が上告棄却決定をした以上、これで中沖退職金問題は、司法上はケリがついたと言うべきだろう。(しかし、社会的・政治的にはまだ終わったわけではない。)このブログ「行政訴訟をする意味」でも書いたとおり、正直なところ日本の司法を信頼している訳ではないから(青島弁護士は少しがっかりし、大いに怒っているようだが)、私はまったく平静である。

 さて、参院選が終わって、富山県選挙区では民主・社民・国民新の推す森田高氏が当選した。自民党以外が参院選で勝ったのは39年ぶりだそうだ。なにしろ当地は、あの「山が動いた」1989年でさえ、当時全国で27あった一人区で自民党が得たわずか3つの選挙区のひとつであったほどの保守王国である(もちろんそのときも中沖氏が知事であった)。
 私とすれば、この富山県で、退職したとはいえまだ余勢を十分残していた中沖豊という人物を裁判の俎上に乗せただけでも十分な意味があったと考えている。(残念ながら、地方自治法が改悪されたせいで中沖氏自身を被告にすることはできなかったが)。
 その他、副次的な収穫はたくさんあった。明確なところでは、昨年の小矢部市長選挙では「退職金辞退」を公約に掲げる候補が出て勝利したし、(直接的な因果関係は不明ながら)小泉首相が首長退職金が高すぎると発言したり、自民党の会議でもこの問題が取り上げられたりしたことについても、われわれの活動が幾分かは影響を与えていたであろう。

c0068917_21401495.jpg ついでながら、当地の政治風土や選挙に関連して『炭焼小屋から』に収録した古い時評をここに載せておくことも悪くないだろう。これは、1993年7月の総選挙(自民党が敗れて細川内閣が成立することになる)の直前に、地方紙(いまは「県の広報紙」と憎まれ口をいっているが)の求めに応じて寄稿したものである。なんのクレームも付けずに載せてくれた。いまなら考えられないことだ。

続きを読む
[PR]
by sumiyakist | 2007-07-31 21:31 | 知事退職金

通知書

c0068917_8333318.jpg

 
c0068917_8352333.jpg

 代理人の青島弁護士のところへ最高裁から送られてきた上告棄却決定の通知書である。上が決定調書、下が別紙(決定内容)である。
 最高裁の中川了滋裁判長以下4人の判事の下した決定であることが分かる。次の総選挙の際の国民審査の参考に、この名前はよく覚えておこう。別紙の理由は、青島弁護士によれば「慣用句」とのこと。
 それよりなにより、青島氏のいう最大の問題点は、上告申し立てからわずかひと月ほどで棄却決定をしてきたことだという。この辺のことは(なにしろ裁判もさほど経験はなく、まして最高裁への上告も初めてのことであるから)、私には評価不能であるが、ふつう、3ヶ月はかかるものだというのである。それなのに、遅いと定評のある日本の裁判進行にもかかわらず、今回だけはまさに電光石火のごとく棄却決定を下してきたという、その態度そのものが司法の意志を示しているというのである。
 市民オンブズ富山の機関紙「オンブズパーソン」の54号(7月28日発行)で青島弁護士は次のように最高裁の決定を批判している。
                       *
 7月20日最高裁は、市民オンブズ小矢部の会員が申し立てていた中沖前知事退職金返還住民訴訟の上告及び上告受理申立について、上告棄却・上告不受理の決定を行いました。1月前の6月18日に最高裁に記録が到着して審理を始めたとみられてから32日。論点の難しさからみて、異常とも言える超スピード決定でした。
 この原因は、控訴審判決があまりに杜撰・非論理的であったため、おりから首長の退職金の高額さに対する批判が自民党の内部からも起きている情勢の中、審理が長引いて市民の関心が高まってくれば、このことが露呈して裁判の権威が落ちることを最高裁がおそれたこと、逆に現時点では県民の関心がたかくないと見られたことにあるのではないかとみます。
(下略)
[PR]
by sumiyakist | 2007-07-29 09:14 | 知事退職金

上告不受理! 敗訴決定?

 昨24日夜、出先から帰ってメールチェック。午後3時過ぎに青島弁護士からのメールが入っている。そのまま載せる。
                    *
 昨日上告棄却,上告受理申立不受理の決定がつきました。
 なんと,6月18日最高裁記録到着後1月のスピード決定。
 高裁判決の非論理性についてなんら判断せず,むしろ,そこを指摘したことから逆に早期切り捨ての政治判断をしたのでしょう。
 これまで,最低3ヶ月くらいの審理期間がありました。
 最高裁の政治性を改めて感じさせられました。
 詳しくは次号パーソンに記載します。
                    *
「パーソン」というのは市民オンブズ富山の機関誌のことである。
 これほど早く決定が来ようとは思っていなかったので私も一瞬目を疑ったが、紛れもなくわれわれの敗訴の決定であろうと気を取り直し、オンブズ小矢部のメンバーに連絡を入れ、さらに、青島氏に委細を尋ねる返信メールを出した。
[PR]
by sumiyakist | 2007-07-25 19:30 | 知事退職金

市長からの回答

c0068917_13565764.jpg


 受け取らないと公約している市長退職金に対する積み立て(負担金)のことを尋ねた公開質問状に、ちょうど一ヶ月後に文書回答が来た。上がそれである。
 このように、わが小矢部市では、先の大家市長の時もそうであったが、市民からの問いかけに(要求すれば)文書で回答が来るようになった。富山県庁は、いまでも多分、文書回答はしないと思う。以前になんどか文書回答を要求したことがあったが、呼びつけて口頭で説明(回答とも言わなかった気がする)するのが通例であった。そのうち根負けして、こちらも文書を求めることもしなくなってしまったから、相手の術中にはまってしまったわけである。

 さて、上の回答であるが、ご覧いただくとおり、苦しい言い訳というか、まあ、回答になっていない。この制度について「退職金を受け取るか否かによって負担金の額を増減することは想定しておりません」といっているが、この制度は、「受け取るか否か」なぞではなく、100パーセント受け取ることを前提に出来上がっている仕組みなのである。であればこそ、われわれは「どうなさるおつもりか?」と尋ねている。(結局のところ、どうするかは答えていない。)
 市長相当分は事務組合でプール計算されるから払い込んでおいても無駄(損失)になることはない、といっているが、そんなことはない。いまは明かさないでおくが、本当に受け取らない気なら事務組合の規約に則して分担金の支払いをストップする方法があるからである。払わなくてもいい方法があるのに漫然と払い込みを続けるのは無駄というものである。

 ともかく、この回答を受けて、次の定例会でわれわれオンブズ小矢部としての対応を話し合うことになる。
[PR]
by sumiyakist | 2007-07-21 09:29 | 知事退職金

カマの改修続行

c0068917_8253515.jpg右側の側壁は石積みで造ることにする。やはり大きくふくらんだ部分を直線的な壁に直す。積み上げた石の裏側には土を入れて埋める。

c0068917_8261761.jpg石積みを前から見る。8割方出来たところで集めた石が終わった。目地には土をしっかり詰め込んで行かねばならない。
[PR]
by sumiyakist | 2007-07-15 09:29 | 自然と暮らし

選挙とカマの改修

 参議院選挙公示日の7月12日は、終日炭焼き小屋でカマの改修作業にかかりきっていた。
 おもえば、前回2004年の参院選の際は、「みどりの会議」が(結局最後になったところの)国政選挙を戦ったときであった。富山県内で中村敦夫氏や「みどりの会議」にいささかの縁と志のあるものが話し合って急ごしらえの選挙態勢を作ったのであった。
 選挙態勢といっても、なにしろ「少数精鋭」の陣営であるから、手分けして公選ハガキの宛名を書いたり政策リーフの配布をするほかは、仲間が提供した軽自動車の選挙カーで、比例区の中村敦夫さんや安田節子さんのメッセージテープをスピーカーで流しながら県内一円に走らせることが主たる「運動」であった。
 候補者のひとりである石川県の「くまのもりお」氏が来てくれたときだけはナマの候補者が演説をすることはあったものの、それ以外はひたすらテープのメッセージを流しながら走るだけだから、あまり意気の上がらない選挙運動であった。
 結局、「みどりの会議」は中村敦夫氏ひとりさえ当選させることが出来ず、この選挙を最後に解散した。その後、若い人たちが引き継いで「みどりのテーブル」として活動をしている(はずである)。以後、私はオンブズ運動に集中することになったのである。
                                                            *
 さて、そんなことを思い出しながら、カマの改修作業をしていたのである。カマの側壁が傷んでいた箇所を修復するに際して、カマの形状(平面)も変更することにした。もとは円に近い平面であったのだが、左右のふくらみ部分を埋めて扇型に改良しようと思ったのである。

c0068917_9485480.jpg 山土を叩きながら積み上げているところ。左側の側壁。

c0068917_9494677.jpg 8分どおり積み上げたところ。

c0068917_9504641.jpg 同じく斜め上から。

 
c0068917_9514970.jpg 今度は右側である。こちらは入り口部の石積みから全面的にやり直さねばならない。全部壊して最初から積み始める。石は耐火性のあるものでなければならない。火山性の石がよいとされている。主として、宮島石とよばれて、かつて村で採掘されて家屋の基礎などに使われていたものや、地中から掘り出したものなどを、形状に合わせて積んでゆく。


 炭焼きさんは、炭を焼くだけでなく、小屋を建てカマを造ることが出来て一人前なのである。
[PR]
by sumiyakist | 2007-07-13 10:00 | 自然と暮らし

炭窯改修

 強行採決国会が終了。私が関わっているいくつかの行事(イベント)も一段落。そこで、この春から時間を見つけては進めている炭窯の大改修に本格的に取りかかることにする。
 炭焼き小屋の屋根の補修をした記事を載せたことがあるが、カマ自体も何年か使い続けていると次第に傷んでくる。カマの天井は、当初は土を固めて焼き締めた昔ながらのドロ天井であったのを、数年前にいちど取り壊して、鉄棒を格子に組んでその上に鋼板を載せてそれを上に渡した桁(けた)からつり上げる吊り天井に改修したのである。(鉄板の上には土砂を載せて気密と温度を保つ)。
 しかし、それとて回数を重ねるうちに鉄棒が曲がり、鋼板もそれにつれて凹んでくるし、カマの内部側壁も崩れる箇所が出来てくる。カマの修理の時期が来ていたのである。梅雨時はいいチャンスである。

c0068917_2023424.jpg  まずカマを覆っている土を全部おろして、つり上げている鉄鈎と番線を外す。次に鋼板を取り除いてゆく。左の写真が一番手前の鋼板を外したところ。

c0068917_2031557.jpg それを斜め上から見たところ。

c0068917_203442.jpg 鋼板を全部取り除いたところ。格子に組んだ鋼棒だけが見えている。

c0068917_2041170.jpg 鋼棒も桁も取り除いてしまったところ。 

[PR]
by sumiyakist | 2007-07-05 20:57 | 自然と暮らし

砂の器<試写会>

c0068917_9191187.jpg

 6月30日午後、「歌うキネマ・砂の器」の「試写会」を上演。地元小矢部よりも、石川県(小松・金沢・津幡)や、県内でも高岡・富山など、遠方の参加者がほとんど。上の写真のように会場はステージもない平場で、照明どころか音響装置もなしという、全く「素(す)」の状態。究極のアコースティック環境である。
 少ない観客であったが、語りの趙博とピアノ伴奏のハルマ・ゲンは全く気を抜かずに全力で演じてくれたと思う。私も「歌うキネマ」というジャンル自体が初めてのことで、期待の反面、会場の条件も悪いことで正直いって不安もあった。が、その心配は吹っ飛んでしまった。
 金沢から来たSさんがその夜にくださった次のようなメールがすべてを語ってくれている。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
『歌うキネマ・砂の器』の有料試写会に参加させていただいたSです。
帰りを急いでいたもので、ごお礼のご挨拶も出来ずに失礼いたしました。
趙さん・ハルマゲンさんによる石動での「砂の器」。
想像をはるかに超えた試写会でした!
 
照明・音響、効果の一切がない舞台。
空間と、演者と、この日のために集まった観客。
舞台の条件を問わずに、観客ひとりひとりへ向けて気を抜かずに、
発信する趙博さんの芸人魂は、さらに磨きがかってきているように感じました。
大ホールの座席から舞台を見上げるような公演では得られない貴重な時間でした!
 
石動の試写会を企画してくださって本当に有難うございました。金沢から駆けつけた甲斐がありました。
このようなライブに出会えたことを心から幸せに思っています。趙さん・ハルマゲンさんが創り上げる歌うキネマ。
メカニックな小細工一切なしの舞台を、これだけやってのける趙博さんとハルマゲンさんの実力を見せ付けられた思いがしました。
私も身近な知人たちになんとか伝えたいと心を熱くしています。
『歌うキネマ・砂の器』 富山の再演の折にはぜひお知らせください。
取り急ぎ本日のお礼までに。
 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
[PR]
by sumiyakist | 2007-07-02 09:25 | その他