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まちの福祉しらべ隊

「週刊金曜日」3/24号で、新藤宗幸氏が行革の歴史をさかのぼって検証しているが、そのなかで行革の始まりともいうべき「土光臨調」(第二臨調)の骨子は、
1.政府規制の緩和
2.政府公社の解体・民営化
3.地方への(財政の)移転支出の削減
だといっている(それぞれについて具体的な例がいくつもあげられているが今は省略)。そして、
「小泉純一郎政権の五年間は、土光臨調の答申とそれを実現していった中曽根政権の『集大成』といってよいかもしれない。」
いい、締めくくりとして次のように述べている。
「『小さい政府』の名のもとに政治が市場原理の追求に傾斜するとき、人間間の連帯が希薄となるばかりか、社会の創造力が限りなく衰退してしまう。」
 実際その通りだと思う。
 保守王国中の保守王国(ディープ・サウスならぬディープ・トヤマ)で、いくつかの市民運動にかかわっているが、そのひとつに「まちの福祉しらべ隊」というのがあって、市民(納税者にして消費者)の目で身の回りの福祉施設や施策そのものを調べてみるという活動を6〜7年も続けている。
 一つの調査が終わると、調査報告書を出したり、行政へ提言をしたりして来たのであるが、小泉改革という名の「新自由種主義政策」によって、財政の社会福祉関連支出そのものが(先進国のなかでも少ない方なのに、さらに)減らされている時に、そして、地方への支出もどんどん減らされている時に、細かいことで改良の提案を一生懸命考えてみても虚しい気がするこのごろである。
 もっと大きな政治構造を変えなくては徒労に終わるのではないか? あるいは、「窮乏化理論」じゃないが、落ちるだけ落ちるに任せて「貧民の蜂起」を誘導することが最良の方法なのではないか? などと考え込まざるをえない。
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by sumiyakist | 2006-03-28 21:54 | 地方自治

裁判官を拘束するもの

c0068917_20522061.jpg 3月24日、金沢地裁で「原発運転差し止め」という画期的な判決があった。石川県志賀町の北陸電力・志賀原発2号機の運転差し止めを求めた民事訴訟での判決である。(写真撮影者は出口威氏)
 北陸中日新聞の記事は下にある。
http://www.hokuriku.chunichi.co.jp/00/ikw/20060325/lcl_____ikw_____000.shtml
 原発推進はいわば国策である。民事訴訟とはいえ、国策に反することを承知の上で原告勝訴の判決を出した裁判官・井戸謙一裁判長は、「良心に従ひ(中略)この憲法及び法律のみに拘束される」(日本国憲法76条)人物のようである。
 昨今、わが国の多くの裁判官は、「良心と憲法・法律」のほか、「自己の幸福追求の権利」すなわち司法行政のなかで出世する権利にも、意識的無意識的に拘束されている。
 かつて長沼ナイキ訴訟で、自衛隊違憲という画期的な判決文を書いた福島重雄裁判官はその後、地方の地裁や家裁を転々と異動させられることになる。国策に反する判決を出せばどうなるか、最高裁事務総局はみせしめの材料にしたのである。福島氏は結局自ら退職し、公証人を経ていまは富山市で弁護士を開業しておられる。
 金沢地裁の井戸裁判長は、住基ネットに違憲判決を出し、市民オンブズつばたが公共事業の談合を訴えた訴訟で原告勝訴の判決を書いた。自分の立身願望よりも「良心と法律」に従うという、現在の司法界では稀有の存在なのである。氏の今後の処遇に注目し応援すべきである。
 それにしても、岩淵弁護士をはじめとする弁護団、随分長いあいだに(注)世代も変わってきた原告団のひとたち、終始事務局の中心にいて頑張ってくれている多名賀哲也氏、全国の支援者、労組、そして、証人として法廷で証言したり意見書を出してくださった各方面の多くの研究者、そんな沢山な人々の努力が報われた1日だった。

 捨てる神ばかりではない。裁判闘争もやってみるもんだ。
 なまくらな(当地の言葉で「なまけものの」)原告のひとりとして、みなさんに感謝。

(注)第1号機の建設差し止め請求訴訟は1988年12月提訴。
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by sumiyakist | 2006-03-26 17:58 | 知事退職金

チラシ

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 上が駅前で配布したチラシである。文字ばっかりの、お世辞にも見やすいものとは言えないが、あえてぶっきらぼうなデザインを試みた。しかしながら、受け取るや見出しの語に惹きつけられて、歩きながら読み始めて他人とぶつかりそうになる人もいるくらい、十分に「魅力的」なものであった。(裏面も、これまでの経緯を、これまた小さな文字で書き連ねてある。)
 逆に言えば、一般県民はこんなに高額の退職金が支払われたということさえ知らないということである。若い男性が、「署名運動はしていないのですか?」と問いかけてきたこともあった。もちろん、署名がしたいという気持ちを表しつつ。
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by sumiyakist | 2006-03-22 07:56 | 知事退職金

街頭宣伝

c0068917_08574.jpg 3月20日、夕方5時前から6時過ぎまでの1時間半ほど、JR富山駅前で「前知事退職金返還請求訴訟」のことを知らせるチラシを撒いた。市民オンブズ小矢部のメンバーから4人が出かけたが、うち2人はチラシ撒きなど初体験である。チラシの配布というのは、広報の媒体をもたない市民の運動にとってはもっとも主要な宣伝広報の手段である。
 ハンドマイクで趣旨を説明する一方で、手分けして通行人の一人一人にチラシを手渡しするのであるが、「前富山県知事の退職金2億3千5百万円」というフレーズが注意をひくのか、人々の反応はよかった。「がんぱってください」と声をかけてくれた人も、のべ10数人はいた。
 ちょうどこの日は、イラク戦争開始3周年ということで、そのあと6時半から駅前で行われた「イラク戦争反対」の集会と街頭デモにも参加したことであった。
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by sumiyakist | 2006-03-21 00:15 | 知事退職金

宮城県で特別職退職金を廃止

 特別職退職金の廃止を選挙公約に掲げて当選した宮城県の村井知事であるが、その公約通りさっそく特別職の退職金を廃止する条例を提案し、3月16日に県議会で成立したという。下はアサヒコムの記事である。
特別職の退職手当廃止、宮城県議会が可決 全国初
http://www.asahi.com/politics/update/0316/010.html
 インターネットで宮城県議会の録画中継にざっと目を通してみた。
 知事がこれほどすばやく、いわば自らの身を削るような議案を出してくるのは議員にとっても意外だったようで、一般質問でこの問題を取り上げた公明党の県議も「六月議会かと思っていた」と驚きを表わしていた。
 しかし、その質疑で明らかになったように、村井知事としてはこの制度を財政逼迫時の「緊急避難的特例措置」と考えているようで、恒常的なものとはせず、状況によっては旧に復する含みを持たせている。09年の任期まで一期限りのものになる公算が大きい。
 そういうことからすれば、今回の「特例条例」を手放しで評価することはできない。緊急避難的な廃止よりもむしろ、納税者である一般市民の感覚にあった世間並みの金額に減額して恒常的な特別職の退職金制度を作るべきであろう。
 ついでに言っておくと、議会のインターネット中継はだいぶ普及してきたようであるが、むしろ必要なのはいつでも必要なときにオンデマンドで見ることの出来る録画中継であり、しかも、それが発言者ごとに検索して当該部分だけを見られるような仕組みになっていることが望ましい。
(富山県議会は録画はなくリアルタイムの中継のみ。石川県議会は特定の議員ごとにダウンロードできるようになっていない。小さい自治体でも、以前は、羽咋市議会などはきちんと対応していた。市長が替わったから今はどうなったか未確認だが。)
                  *
 と、午前中に書いてアップしておいたのであるが、所用で出かける往復の車中で考えるともなく考えていて、上の記述は甘すぎると思い直した。
 というのも、宮城県知事選における村井候補の選挙公約の字句を厳密に確かめたわけではないが、氏は特別職の退職金廃止を「緊急避難的特例」として掲げたわけでもあるまい。まして「一期分だけ」といったわけではあるまい。
 さすれば、恒久的な制度としての退職金廃止を実現するのが誠実な政治姿勢というべきであって、このままでは有権者を欺いたことになるのではないか。

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by sumiyakist | 2006-03-17 10:11 | 知事退職金

学者の意見書提出へ

 今日3月15日午後、「前富山県知事退職金返還請求訴訟」の第3回公判が開かれた。われわれ原告側の主張の正しさを立証するために、専門家である学者の意見書を提出することを申請して認められた。
 意見書を書いていただくのは専修大学法科大学院の晴山一穂教授である。教授の専門は公務員法で、まさに適任者である。
 意見書執筆に時間を要することもあって、次回(第4回)公判の日程は、5月24日(水)午前10時10分と決まった。
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by sumiyakist | 2006-03-15 22:40 | 知事退職金

3月15日 第3回公判

 明日、3月15日は前知事退職金返還訴訟の第3回公判が開かれる。午後1時10分から富山地裁。われわれ原告側からは学者証人(あるいは意見書提出)の申請をする予定である。
 いうまでもなく、この事件は事実(3億2千5百万円の退職金支給)については何の争いもないのであって、要は地方自治法の解釈という法律論である。そこで、われわれの主張が正当であると評価する法律専門家の証言を裁判所に提出するということである。
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by sumiyakist | 2006-03-14 09:45 | 知事退職金

朝日新聞・ヤヌスの顔

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 3月8日付(富山県)の朝日新聞紙上の辺見庸氏の評論(上掲=部分)について感想を述べる。
 まずもって、「小泉劇場政治」を批判するのと同等あるいはそれ以上にマスメディアを批判する辺見氏の論(と私は読む)を「あえて」載せる勇気というか、開き直りに一驚した。感心したというより呆れたのである。
 見出しの一つ「後の世に顔向けできるか」は(辺見氏の気持ちを忖度すれば)朝日新聞自体への問いかけ、糾弾でもあるからだ。にもかかわらず、素知らぬ振りをして載せているのは、そうすることで反省を示しているのではなく、自分たち朝日は、この語の「適用外」である、他人事であると装っている(見せかけている=はやりの言葉でいえば、アピアランスしている)のである。
 図々しいというか鉄面皮というか・・・。「呆れる」というのはそういう訳である。
 それに関連してもうひとつ思い出したことがある。

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by sumiyakist | 2006-03-08 22:57 | マスメディア