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市政ウオッチング

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 わが市民オンブズ小矢部は設立後まだ3年あまり。上の写真が機関誌である。何せ印刷するところまで手作りであるから頻繁に出せないが、中身は濃い。B5判・8頁。これで100円は安い(笑)。
 定例の会議は毎月1回。おもに小矢部市行政の、市長交際費・公共事業の入札などについて情報公開条例を使って監視や提言・申し入れなどを行ってきた。
 その過程で、自民党の政治資金窓口である国民政治協会への年会費1万2千円をずっと公金(市長交際費)から出し続けてきたことが判明した。(その他にも官官接待や公私混同と思われるものなど、いい加減な支出があった。)
 国民政治協会への支出に関しては2003年に住民監査請求を提起。これが小矢部市としては史上初(!)の監査請求となった。監査委員事務局は、何しろ初めてのこととあって、応対やら書類の作り方など、てんやわんやで対応していたようであるが、後日、監査委員事務局長(課長クラスの市職員)は「いい勉強になりました」と述懐したことであった。
 この件の監査結果については、1年以上経過の「時効の壁」に阻まれたが、市長が過去にさかのぼって自費で返却するという実質上の成果をあげた。
 市長交際費についてはその後も追及し、上の写真のように国会議員との飲食2件(東京・赤坂と市内の料亭)について再び監査請求をしたのである。
 この時の監査結果は、1件は「時効」で監査請求の対象とせず、あとの1件のみについて対象としたものの、出席者(国会議員・県会議員など)の氏名も明らかにせず、「社会通念上の範囲にとどまる限り許容される」と開き直ったものであった。
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by sumiyakist | 2005-09-28 09:55 | 知事退職金

住民訴訟へ

 今日9月21日午後、市民オンブズ小矢部のメンバーのうち4人(原告は3人)が青島弁護士とともに富山地方裁判所へ訴状を提出した。事前にマスコミには通知してあったので、裁判所前はTV局や新聞社のカメラの放列。大きな広報媒体を持たない市民運動としてはマスコミに取り上げて貰わないと運動の存在を広く訴えることはできない。
 監査請求からここまで、良くも悪しくも「想定通り」である。監査結果の通知を受けるまでもなく、われわれ(市民オンブズ小矢部)としては、お話にならない結果が出るものと想定して住民訴訟を提起する心算でいた。代理人は、市民オンブズ富山の代表であり県内のオンブズ運動の中心にいる弁護士の青島明生氏が引き受けてくれることになっているから心強い。
 富山県の監査委員から監査結果の通知が届いたのが8月25日(書類の日付は24日)。住民訴訟は監査結果の通知を受けてから30日以内に提起しなければならない。従って、今月の2つ目の連休を前にした今日明日が期限なのである。
 訴状の論旨の大筋は監査請求の時と変わらない。地方自治法では給与などの金額・支払方法を条例で定めなければならないとしているのに、富山県では特別職の退職金に関して明確な条例を定めず、富山県職員退職手当条例の第15条によって議会の議決で定めることができるとしているのは地方自治法に違反しているので無効。
 従って、中沖前知事の退職金は一般職として計算した4485万9750円が妥当であるから、被告・富山県は、県議会の議決にもとづいて支払われた2億3500万円との差額1億9014万250円を、この行政処分を行った石井隆一氏に対し損害賠償請求をすべし、また、中沖前知事に対しては同金額の返還請求をすべし、というものである。(残念ながら、石井氏や中沖氏を直接に被告とすることができないのは、当ブログの「地方自治法改悪」で述べたとおりである。)
 また、先に監査結果で県側が主張している「議会の議決は条例以上のおもみがある」との論を批判する論旨も青島弁護士の助けを得て補強した。
 これで闘いの場は法廷に移ったことになる。厳密な法律解釈の立場から、ずさんきわまりない(「なかった」というべきか)富山県の特別職退職金制度を裁くことは当然ながら、どの自治体も膨大な借金を抱え財政の建て直しを迫られている現在、この裁判を通して首長の退職金問題そのものについても住民が再考するきっかけにもなってほしいというのもわれわれの狙いである。
 写真は提訴を終えて出てきた市民オンブズのメンバー。富山地裁玄関前で。
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by sumiyakist | 2005-09-21 23:29 | 知事退職金

松下政経塾

お辞儀の仕方
 人もすなる「とらっくばっく」を我もせむとて、くりっくしてみた。

 「松下政経塾は松下幸之助の作った<欠陥商品>だ」と佐高信氏は言ってましたね。なんだか、たいした志はなく、ただ政治家になりたいだけという人物群を養成してしまったみたいです。
 代議士時代は結構鋭い質問をしていた上田清司などもさっさと民主党に見切りをつけて埼玉県知事に転出しました。たちまち本性を現して「つくる会」の副会長だったかの人物を教育長に迎えたりしてますね。
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by sumiyakist | 2005-09-20 20:03 | その他

地方自治法改悪(続)

 平成14年に地方自治法の住民訴訟に関する部分が大改悪された理由は、ひとことで言えば、自治体首長が住民訴訟の矢面に立たされて怖じ気づいたからである。
 首長や幹部職員個人を被告にして損害賠償請求が出される。弁護士を雇うのに公金を使うことができない。負ければもしかすると自腹を切って賠償しなければならない。(裁判に自治体も参加させれば同じ弁護士に依頼することで公費負担をさせる手もあるらしいが。)
 そこで、全国市長会や町村町会などの団体は「自治体の首長や職員が住民訴訟の被告となるおそれから行政が萎縮する」といって盛んに「改正」を働きかけた。
 また、改悪前の仕組みだと、違法な支払いを受けた第三者(知事退職金問題でいうと中沖前知事)も損害賠償請求裁判の被告にすることができる。一般的には違法な公費の支払いを受けた企業(公共事業の談合企業など)である。こういうスジからも「改正」圧力がかかったであろう。
 情報公開や住民参加といった「参加の民主主義」の芽が育ちつつある、あるいはもっと育てねばならない時期であったにも拘わらず、この大改悪によって、住民が自治体に代わって(代位して)直接に損害の賠償請求をすることができるという貴重な制度はあっさり廃止されてしまったのである。
 自治省(総務省)の唱える「地方自治」がどの程度のものかを如実に示す事件であった。
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by sumiyakist | 2005-09-15 13:31 | 知事退職金

地方自治法改悪

 住民監査請求や住民訴訟の根拠となる法律は地方自治法第242条である。その第1項が監査請求に関する規定、第2項が住民訴訟に関してである。かなり長いとはいえ、条文はたった1条だけである。
 地方自治法「第九章 財務」という章の第十節に「住民による監査請求及び訴訟」という独立の節を設けてこの条文を置いている。つまり住民による監視と是正要求を重視しているということである。
 ところが、この法律(特に訴訟を規定した第2項)が、じつは平成14年に大改悪されたのである。いささか煩雑になるが、第2項の四という部分(これにもとづくものを四号訴訟という)を、改訂前と改訂後の条文を並べてみる。
<改訂前>
四 普通地方公共団体に代位して行なう当該職員に対する損害賠償の請求若しくは怠る事実に係る相手方に対する法律関係不存在確認の請求、損害賠償の請求、不当利得返還の請求、原状回復の請求若しくは妨害排除の請求

<改訂後>
四  当該職員又は当該行為若しくは怠る事実に係る相手方に損害賠償又は不当利得返還の請求をすることを当該普通地方公共団体の執行機関又は職員に対して求める請求。ただし、当該職員又は当該行為若しくは怠る事実に係る相手方が第二百四十三条の二第三項の規定による賠償の命令の対象となる者である場合にあつては、当該賠償の命令をすることを求める請求

 なにがなんだかわからない? ウェブで探して見つかった簡単な解説を引用しよう。

         「北海道町村会 法務支援室」
 4号訴訟の改正の概要についてですが、従来は、地方公共団体の住民が地方公共団体に代位して、違法な財務会計行為を行った職員個人(長や職員)を被告とする損害賠償請求や当該財務会計行為の相手方に対する不当利得返還請求等をなすもので、「代位訴訟」と呼ばれていました。
 これに対し、改正後の4号訴訟は、地方公共団体の執行機関又は職員(執行機関から権限の委任を受けた職員を指す。以下執行機関と併せて「職員等」という。)を被告とし、当該執行機関等に対して、「違法な財務会計行為を行った長又は職員に対する損害賠償請求をせよ」、あるいは「違法な財務会計行為の相手方に対して不当利得返還請求をせよ」といった内容の請求を行う「義務付け訴訟」に再構成することとしたものです。
            (引用終わり)

 簡単に言えば、住民が、違法な支出によって損害を受けた自治体に代わって(代位して)その違損害賠償請求を首長や職員に、さらにはそれを受け取った第三者に対して請求できるというのが改訂前。
 改訂後では、住民は自治体(執行機関)に対して、「首長や職員、あるいは相手方に損害賠償請求をするように」という請求をすることができるだけになった。それが裁判で認められると、今度は自治体が損害賠償請求の裁判を起こすという、二段階のまどろっこしいものになる。(この第2の裁判には住民は全く関わることができない。)
 何のためにこんな大改悪が行われたのか? それはまたあとで。
 

 
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by sumiyakist | 2005-09-13 23:44 | 知事退職金