カテゴリ:裁判批判( 11 )

不二越女子挺身隊訴訟

 朝鮮女子勤労挺身隊という言葉をご存じだろうか? 第二次大戦末期に国内の労働力不足を補うために、植民地だった朝鮮半島から小学校を終えたばかりの少女たちを、「上の学校に行ける」「お茶やお花を習わせて貰える」「ごはんが腹一杯食べられる」などと、騙すようにして「内地」へ連れてきたのである。富山市にいまもある不二越という軍需工場にも1800人を越えるの朝鮮の少女たちが連れて来られたという。少女たちは寄宿舎に閉じこめられ工場では成人男性の職人の替わりに旋盤などの機械を使って作業させられた。
 敗戦前後、彼女らは郷里へ送り返され、補償どころか給与さえ支払われなかった。「挺身隊」という言葉から軍隊慰安婦と同一視される誤解もあって、過去を明かすことさえ出来ずに来た人も多い。
 その何人かが不二越を相手取って謝罪と補償を求めて提訴しているのが、「不二越強制連行・強制労働訴訟」である。委細は不二越訴訟を支援する北陸連絡会HPにある。

c0068917_21172148.jpg 少し前のことになるが、その第2次訴訟が10月5日に結審(控訴審・名古屋高裁金沢支部)した翌日、韓国から来た5人の原告が不二越の社長との面会を求めて富山市の本社工場へ出向いた。
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c0068917_2115347.jpg 不二越は本社入り口を封鎖し、鉄のフェンスを張り巡らせて厳重なバリケードで原告団と支援者の隊列を迎えたが、隊列はあっという間にバリケードを突破、屈強な10人ほどの警備の社員を押し返して正門前で集会を開いた。
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 原告のハルモニたちは次々とマイクを取って、いたいけな少女を不二越はどのように酷使し、賃金も払わずに送り返したかなどを語り、給与の支払いと謝罪・補償を求めて社長・会長の井村健輔氏との面会を要求した。支援者は県内だけでなく、福井、大阪や名古屋などからも参加者がある。(名古屋ではやはり三菱重工を相手にした訴訟があった。)マイクで訴えているのは原告の一人、ユ チャンイさん。
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c0068917_21323577.jpg  不二越側は面会要求に応じず、警察を呼んだ。しかし、原告と支援者はお構いなしに正門前を占拠し、終日座り込んだ。
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by sumiyakist | 2009-10-12 21:40 | 裁判批判

氷見冤罪事件国賠訴訟

c0068917_196510.jpg じつのところ、この間、ブログネタは沢山あった。しかし、先に述べたように、面倒臭さが先に立って、もう閉鎖しようかと思っていたくらいだから、更新する気力もないまま打ち過ぎていたというのが正直なところである。
 気を取り直して(!?)、いささか自分も関わった本のことなので紹介しておこうと思う。本というのは左の写真である。『「ごめん」で済むなら警察はいらないー冤罪の真犯人は誰なのか?』(柳原浩・編 桂書房・刊 1300円+税)である。
 もう少し詳しい内容は、氷見国賠訴訟を支える会のHPからダウンロードして見ることもできる。
 氷見冤罪事件そのものはいまさら説明するまでもないと思うし、ここでも1,2度取り上げたこともあるので説明は省く。
 柳原浩氏は、明らかに警察・検察が無理やりでっち上げた「権力の犯罪」の被害者であるから、それによって蒙った有形無形の損害を国家賠償請求することになったのであるが、日弁連も全面的にバックアップすることになって147名という大弁護団が結成されて訴訟に臨むことになったのである。
 8月19日が第一回弁論期日なので、それまでに何とか本を出版しようということになり、地元富山の桂書房が発行を引き受けるといいうことから、私も少しお手伝いすることになったのである。(といっても、最近は原稿のやり取りは全てネットでやるので、たいしたことをしたわけではない。)
 また、原稿は、柳原氏の書いたもの、ジャーナリストの鎌田慧氏によるロングインタビューの他、同志社大学教授(メディア論)の浅野健一氏、奥村主任弁護人や国賠ネットの支援者などに加えて、地元支援者も何人か書いている。事件の経過年表や訴状の全文などの資料も巻末に載せた。
 私も「権力犯罪を生む富山の心的風土」と題して以下の短文を寄せた。

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by sumiyakist | 2009-09-11 20:36 | 裁判批判

原発運転差し止め訴訟

 3月の16日の「上海便」訴訟につづいて、一日おいて18日、志賀原発運転差し止め訴訟の、やはり1審で被告側が敗訴した控訴審の判決が出た。裁判長は同じく渡辺修明判事。前回書いたとおり、渡辺裁判長は期待できそうな人物であったのであるが、すべて電力側の主張を容れて原判決を破棄。われわれの請求を棄却した。
 
差し止めの1審取り消し 志賀原発訴訟
2009年3月18日 19時06分
 北陸電力志賀原子力発電所2号機(石川県志賀町、稼働中)の耐震性に不備があるとして、周辺住民らが北陸電力(富山市)に運転の差し止めを求めた訴訟の控訴審判決が18日、名古屋高裁金沢支部であった。渡辺修明(のぶあき)裁判長は北電による安全性の立証を認め、「原子炉に住民らの生命、身体、健康を害する具体的危険性があるとは認められない」として、運転差し止めを命じた1審金沢地裁判決を取り消し、住民側の請求を棄却した。住民側は上告する方針。
 判決は、2006年9月に改定された国の耐震指針(新指針)の妥当性を認定。「地震動を評価する手法は最新の知見を反映し、過小評価とはいえない」とした。
 渡辺裁判長は、原発直下で起こり得る地震の規模について「マグニチュード(M)6・8で十分」とする北電の想定を妥当と判断。「M7・3の地震を想定すべきだ」とする住民側の主張を退けた。
 原発の東側20キロに位置する邑知潟(おうちがた)断層帯についても、「2本の別々の断層帯からなり、連動して動くことはない」とする北電の評価を認めた。
 判決は、07年3月の能登半島地震や同年7月の新潟県中越沖地震にも言及。「外部への放射能漏れにつながる損傷は受けておらず、住民らが被ばくする危険性が示されたとはいえない」とした。
 訴訟は1999年8月、石川、愛知、岐阜など17都府県の住民が提訴。06年3月の金沢地裁の1審判決は「地震による重大事故で、住民に被ばくの恐れがある」と、商業用原発で初めて運転差し止めを認め、北電が控訴していた。
(中日新聞)


 これで金沢地裁で井戸謙一裁判長が出した画期的な3つの判決、住基ネット違憲判決・市民オンブズマンつばた、談合告発訴訟、志賀原発運転差し止め訴訟は、すべて高裁で逆転されてしまったことになる。
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by sumiyakist | 2009-03-19 00:18 | 裁判批判

西山太吉講演会(市民オンブズ富山総会記念講演)

c0068917_20453361.jpg NPO法人市民オンブズ富山の年次総会が、11月22日(土)県民会館で開かれ、この1年の活動報告と収支報告、来年度の活動計画と収支予算などが提案されて承認された。(写真は以下もすべて会員のM氏撮影)

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 今年の記念講演には遠路福岡県から西山太吉氏にお越しいただくことが出来た。西山氏は元毎日新聞の政治部記者で、1972年に佐藤内閣が沖縄返還を成し遂げた裏に、米軍基地の跡地整備にかんして、返還協定の表向きとはちがって日米間に秘密の取り決めがあることをスクープした人物である。(この記事がもたらした結末が、外務省機密漏洩事件としてあらぬ方向に展開し、西山氏は社を辞職することになったということをご記憶の人も多いと思う。)

c0068917_2120248.jpg 詳細はウィキペディアの記事や氏の著書『沖縄密約―「情報犯罪」と日米同盟 』(岩波新書=左)をご覧いただきたいが、25年経ってアメリカで公開された公文書によって、その秘密協定の報道が事実であったことが証明された。しかし、日本政府はあくまでもそれを認めず、今日に至っている。
 西山氏はこれは国家権力による犯罪であるとして国家賠償請求を提起したが、裁判所は20年の除斥期間をたてに氏の訴えを却下した。(最高裁で確定)。
 しかし、氏(および氏を支援する多くの人びと)は、アメリカでは公文書館で明々白々に公開されているにもかかわらずわが国では「不存在」となっている密約文書について、情報公開法にもとづいて開示請求訴訟を来年早々に提起する予定で、行政と一体化した司法そのものも問い詰めたいという。


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 1931年生まれの西山氏であるが、立ったままで1時間半の講演をされ、民衆と政府とマスメディアが良き緊張を保ってこそ民主的な市民社会が成立しうるという話で締めくくられた。
 西山太吉氏の講演ということで、会員・サポーター以外の聴衆も多数参加し、補助椅子を出すほどの熱い講演会であった。

12月2日 追補
西山氏の講演の一部を会員の松永定夫さんがユーチューブに投稿している。

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by sumiyakist | 2008-11-23 21:49 | 裁判批判

特別公務員暴行凌虐罪

 先月26日、渋谷で「麻生でてこい!!リアリティツアー」を呼びかけて実行していたグループのメンバー3人が、犯罪らしい事実もないのに(それどころか、警察の指示に従って行動していたにもかかわらず)、全く不当に逮捕された事件は、ネットでは広く知られている。(マスメディアは警察発表をたれ流しているだけだが)。
 不当逮捕に対する「救援会のブログ」で逐一状況が報告されているが、警察はあくまでも強行路線を貫くつもりのようだし、ほとんど人権侵害の取り調べを行っているようだ。
 行動開始前の警察との折衝、警察官の密談的打ち合わせの様子、逮捕前後の状況など、沢山の映像による証拠があるにも関わらず警察が強硬姿勢を取っているのは、逮捕をして起訴まで持ち込めれば上出来、そこまで出来なくても、見せしめや威嚇の効果は十分と踏んでのことだろう。それほど、警察権力が少々のことは乗り切れるという自信を持っているということだ。(誰が警察のこうした姿勢を大目にみているのだろう? ほかならぬ我々市民、国民が、警察をこれほどまでに増長させているのだ)。

c0068917_2282064.jpg 実力行使の権限を持つ集団が法によることなく(法を恣意的に拡大解釈して)、市民を引っ捕らえることが許されるとは、法治国家以前の「無法国家」と言うべきではないか。(左の写真は逮捕時の映像。手前のタコおやじが指揮官のようだ。)こんなひどい状況に対して黙っていることは「無法」を是認することだと思うから、私も抗議の意思表示をしたけれと、それだけではどうにも腹の虫が収まらない。 

 こういうケースなどはまさに、特別公務員暴行凌虐罪という犯罪に当てはまるのではないだろうか。証拠の映像もしっかりあるのだから、どんどん警察官を告発するべきではないかと思う。
逮捕前後の映像

追記
トラックバックを辿って当時の映像を3本並べて載せているブログ
「ヤメ蚊」を知った。
「以下、ビデオをみると、いかに日本の警察が恐ろしい組織であるかが分かります。」とヤメ蚊氏は書いているがまさにそのとおり。
「皆さんのブログにもぜひ、この3つのビデオを埋め込んでください。」とのこと。

ユーチューブ映像=警察との事前折衝の場面


同=刑事たちの打ち合わせ・逮捕


同=逮捕の場面



ついでに、ツアーのタイトルは「出てこい」などといった激しいものではなく、「リアリティツアー2――62億ってどんなだよ。麻生首相のお宅拝見」という穏やかなものであったことも訂正する。

 警察への抗議だとか、外国へ発信するだとかにも異議を唱えるわけではないが、特別公務員暴行凌虐罪での告訴が一番だという意見は変えない。

再追記
「ヤメ蚊」氏のお勧めに従ってユーチューブの映像を埋め込んでみた。コピペであまりにも簡単にできたのでビックリ。ほんとに便利なツールだ。
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by sumiyakist | 2008-11-03 22:13 | 裁判批判

富山(氷見)冤罪事件

c0068917_8585170.jpg 左の記事が「えん罪事件」の発覚を伝える報道である。マスコミは今に至るもずっと「誤認逮捕」という表現を使っているが、前にもかいたように、「誤って」ではなく、明らかに警察は「故意に」冤罪事件を作り出して来た疑いが強い。


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  前々回に書いた集会が富山で開かれた。冤罪事件の元被告・柳原さんは、各地の集会や大学でこの事件に関して講演をしてきたというが、地元の富山で公開の場で話しをするのは初めてであるという。
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 同じく警察の強引な捜査によって選挙違反事件がでっち上げられた鹿児島県・志布志事件の関係者も4人が遠路出席してくれた。こちらは、13人を被告とした裁判そのものが無罪となり、その自白を「作り出した」警察・検察の捜査手法が冤罪事件を生み出したとして俎上に上げられている。国家賠償請求(国賠)訴訟が提起されているのである。
 本裁判から引き続いて担当している野平弁護士は「国賠裁判で勝つのは非常にハードルが高い。裁判が無罪なのだから国賠で勝って当然だ、といった安易な取り組みではなかなか勝訴できない」と強く警告していた。志布志では14人(20人といったかも知れない)の弁護団で捜査記録などを徹底的に洗い出して分析を進めているという。
 国家(公務員)の不法行為に対して賠償を求めるわけだが、その不法行為(つまり違法な捜査)の立証責任は原告側にあり、しかも証拠の文書などは殆ど警察・検察側が持っているという構造のなかで闘わなければならないからだ。

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 志布志事件で違法な捜査手法として有名になった(悪名をはせたというべきか)「踏み字」の説明をする川畑幸夫さん。
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by sumiyakist | 2008-09-22 10:20 | 裁判批判

氷見えん罪事件

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 催しというなら、今週末に開かれるこちらの方を先にお知らせせねばならなかった。
 上のチラシは、写真版でご覧頂くには不向きな文字ばかりのものであるが、内容がそれほど固いものだということで、ご容赦いただこう。(時間があれば呼びかけ人に加わっていることだから、私が手伝うことも出来たのだが、ブログでお分かりいただけるように、なにしろこの間は催しが立て込んだのと盆明けから再稼働した本業とで、死にそうなくらい忙しくて、お任せ状態だった。)

 テーマはご覧のとおり、氷見えん罪事件(事件の概略は後出)。マスコミは「誤認逮捕」などと表現しているが、警察の「誤認」、すなわち、うっかりミスなどではなく、この被害者本人の話を聞くと、明らかに警察の意図的な「でっち上げ」事件なのである。
 警察は、逮捕した被疑者のアリバイを示す電話の通話記録を入手していたり、現場に残された足跡から靴の大きさも相当違っていたりするし、この種の事件では必ず行っているはずのDNA鑑定でも齟齬を来していたはずである。(警察・検察にとっては不都合な証拠だからか、裁判に提出しなかったらしい。)
 後日他所で真犯人が上がって自白したことでえん罪が発覚したが、そういう偶然の僥倖がなければ、永遠に真実は明るみに出ず、警察のでっち上げは闇の中のままだったということだ。
 もちろん、無実の罪を着せられた人の国家賠償を最大限勝ち取ることは大切であるが、どのようにしてえん罪が作り出されるのかの典型的な事案だと思うから、徹底的に真相を解明し、「再発防止」(なんとよく聞く言葉か!)のためにもしっかりと裁判をさせねばならない。

 チラシの裏面は文字で紹介する。

 <<富山(氷見)冤罪事件とは>>
2002年に富山県氷見市で起きた強姦事件と強姦未遂事件で逮捕、起訴された柳原浩さんは富山地裁高岡支部(中牟田博章裁判長)で懲役3年の有罪判決をうけ、服役しました。ところが、柳原さんは無実だったのです。満期釈放後の2006年になって、別の容疑により鳥取県警に逮捕された男性がこの事件の真犯人だったことが分かり、富山地検は異例の再審を請求しました。07年4月に検察・弁護側双方が無罪判決を求める再審裁判が開始され、10月に富山地裁高岡支部(藤田敏裁判長)は改めて無罪判決を出しました。
 逮捕から5年半ぶりに無罪判決を手にした柳原さんですが、「納得いかない、本当の意味で冤罪が晴れたとは思っていない」と怒りを隠さない様子が報じられました。再審裁判では犯行現場の足跡や自宅からの通話記録などから柳原さんの犯行でないことが認定され、前の有罪判決が取り消されました。しかし、これら無罪を示す証拠がありながら冤罪が作り出されたカラクリは隠されたままです。警察や検察のしたことは何も明らかにされていません。その解明のために柳原さんや弁護団は当時の氷見警察署の取調官や起訴した検察官の証人尋問を求めました。彼らは否認していた柳原さんを強引に自白させました。でも裁判長はその取調べを拒否したのです。
柳原さんはいま、この冤罪の成り立ちやその責任を明らかにし、被った損害の賠償を求める国賠裁判の準備を進めています。そこには冤罪被害からの名誉回復のみならず、同じような冤罪の再発を防ごうという強い意志があります。さらに、この冤罪をただすべきだった裁判所や弁護士の果たした役割がどのようなものであったかも、明らかにしなければなりません。

<<富山冤罪国賠を支える会(準)の発足と参加のお誘い>>
氷見冤罪事件に深い関心を寄せてきた富山県内外の市民たちによって、冤罪と闘う柳原さんの国賠裁判を支え、ともに冤罪の根絶をめざすために、「富山冤罪国賠を支える会(準備会)」を発足させました。これまで様々な国賠裁判を通じて蓄えてきた経験や知恵を活かし、冤罪の真相を明らかにする所存です。法曹界やメディアが見過ごしてしまい、そして私たちにも分からなかった冤罪事件だからこそ、その原因を具体的に解明する必要があります。ぜひ、多くの方々に参加していただき、共に冤罪を許さないための運動を進めましょう。

<支える会(準)呼びかけ人>
福富弘美(呼びかけ人代表)、浅野健一(呼びかけ人代表)、井上清志、磯部忠、高木公明、土屋翼、松永優、山際永三、小倉利丸、堀元政仁、石橋義之、マイケル・フォックス、八嶋博、山内美智子、金嶋久貴子、菊池正人、伯水永雄、野上明人、大島俊夫、勝山敏一、吉田樹、美谷克己、松永定夫、竹川愼吾、小島正之、林秀樹、渡辺よう、安田聡(2008年8月10日現在、順不同)
賛同人 宋安鐘

<支える会(準)連絡先>
富山0763-22-1549(堀元)、東京03-3290-9895(磯部)
メール toyamakokubai@gmail.com
<入会申込>
上記連絡先へ(電話またはメール)
会費2000円 会費振込先 郵便局 口座番号00190‐1‐336657 口座名義:富山冤罪国賠裁判を支える会



富山冤罪国賠裁判を支える会(準)HP
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by sumiyakist | 2008-09-17 20:05 | 裁判批判

東京地検からの手紙!

c0068917_20503570.jpg 昨日、いつもの委託配達の郵便屋さんが、ハンコをくれというので、現金書留でも来たかと(笑)出てみると、東京地検から配達証明の封書である(左)。
 さて、なんだろう、交通違反程度のことで東京地検(しかも、欄の下にあるように特捜の事件番号がある)から召喚されるとも思えないし、などと思いながら封を切ると、出てきたのは一枚の紙切れ。

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 被疑者・松岡利勝の名前を見て思い出した。そういえば昨年の春(4月12日付け)、結局その後アベシンゾーの命取りになることになる松岡農水相の「なんとか還元水」問題で、政治資金オンブズマン という組織が、松岡氏を政治資金規正法違反で告発するように呼びかけていたのに呼応して、ハガキ一枚の告発状を東京地検へ送ったのであった。
 その処分(不起訴)の通知なのである。こちらはすっかり忘れていた。松岡氏は自殺し(他殺説も強かったが)、アベシンゾーは首相の椅子を放り出して、それなりにカタがついたことから、なんだか遠い出来事のように記憶は霧の中にかすんでいた。
 なぜ今頃まで時間がかかったのか知れない。検察でも忘れていた(笑)のを年度末の片付けをしていて、未処理事件の中から発見して慌てて処理したのだろうか。律儀といえば律儀なことである。
 それにしても不起訴でいいのかという疑問も残る。
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by sumiyakist | 2008-02-15 21:27 | 裁判批判

弁護士より医者をふやすべきだ

 医者と弁護士というと社会的なステータスの高い(しかも収入も多いから)、人気のある職業であるのは誰しも認めるだろう。いずれも難関の試験をパスする必要がある。私は、とりわけ医師の養成制度には問題があると思うが、いまその制度的な問題自体を論じるつもりはない。
 ふつうの感覚でいって、わが国には医者が不足していると思うことはあっても、弁護士が足りないとは感じられない。にもかかわらず、政府は、弁護士をどんどん増やし、医者の数は抑制しようとしている。
 人口あたりの医師数はOECD加盟先進国の中でわが国は最低であり、日本は人口1000人当たり2人ほどであるのに対してOECD加盟国の平均は3人である。つまり、諸外国は人口比あたり日本の1.5倍の医師がいることになる。OECD平均に追いつくには、あと12万人不足しているそうだ。しかし、厚労省は国民医療費総額を抑え込みたいために医師の養成をかなり抑制している。その現状については、たとえば、現役医師のブログ「健康、病気なし、医者いらず」にも詳しく述べられている。

 一方弁護士についてはどうだろうか。
 司法制度改革のひとつに法科大学院があり、この制度によって、これまでは年間500人程度であった司法試験合格者を3000人に増やそうというのである。別段国民が弁護士不足を感じていないのにその数を急増させようというのだから、だれがみてもこの裏には何かわけがありそうだ。
 わが国の弁護士はおよそ2万人、人口が2倍程度のアメリカには100万人。アメリカが訴訟社会であるのはよく知られている。なにかというとすぐに弁護士が駆けつけてきて裁判に訴えるように勧めるらしい。
 そのアメリカが、わが国に対する「改革」を要求している「年次改革要望書」の一項目にに司法制度改革もあって、その具体的な内容のひとつに外国人弁護士が日本で仕事をしやすい環境づくりを求めている。(日本の法律の外国語翻訳を進めさせるといったこともある。)
                                                              *   
「要するに米国は日本に訴訟を『輸出』しようと狙っているのだ。国内での商機縮小を見越した米国の弁護士たちが、出稼ぎ先を探して世界を見回したとき、世界第二の経済大国でありながら訴訟が極端に少ない日本は、まさにかっこうの標的なのである。」(『奪われる日本』関岡英之)                                                         *
 アメリカ大統領選挙は、クリントンにしろ、オバマにしろ、あるいはエドワーズにしろ(3人ともやり手の弁護士だ!)、民主党がとるだろう。
 ブッシュよりはリベラルであることは喜ばしいようであるが、民主党は元来、日本に対する強硬な姿勢を保っている政党である。「(アメリカに有利な)改革」に対する外圧はいっそう強まることは間違いない。

 ついでにいうと、看護師や介護士についても、国内の有資格者や現場職員の待遇を切り下げて人材の職場離脱を進めておきながら、フィリピンなど発展途上国から(職業上は大きな障壁になる言語の問題などおかまいなしに)「輸入」しようとしている。看護や介護の現場の給与や勤務態勢を改善すれば国内で潜在している供給を相当まかなえるはずである。
 看護や介護の職業に対する意欲を持って職場に入った若い人たちが数ヶ月、数年で失望して職場から去るという事例には事欠かない。その最大の理由は給与や勤務時間などの労働条件であろう。
 こういう点でもわが国は逆転している。日本の政治家や官僚はいったい何を考えているのかと思わざるを得ないし、しかも多くの場合、その裏にはアメリカの影が見え隠れするのである。
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by sumiyakist | 2008-01-07 21:59 | 裁判批判

フェミニズム裁判

 行政がらみの裁判についてもう一つ取り上げよう。
c0068917_028639.jpg三井マリ子さんという女性がいる(写真左)。思い切り簡単に肩書きを付ければ「フェミニズム運動家」ということになる。とりわけ女性の政治参加といった、政治活動の分野に力点をおいて活動している。ご自身も、かつて東京都議をつとめたこともある。女性の政治参加が進んでいる北欧、とりわけノルウェーの政治や行政については非常に詳しい専門家でもある。
 富山県へも、市民派の女性議員を応援するために何度も来ておられる。殆どの場合、ご自分の運動の一環としてであるから手弁当で、である。
 その三井さんが、豊中市の女性センターの館長に全国公募で選ばれたのは2000年9月のこと。三井さんを知るものとしては、豊中市の目の高さを褒めその僥倖うらやんだものであった。おおかたの予想にたがわず三井さんは次々と事業やイベントを打って、豊中女性センター「すてっぷ」の名を高からしめ市の女性政策に大きな寄与をした。
 ここまではすべて順調で、万々歳ともいうべきところであった。しかし、世の中にはそれを喜ばない人びともいたのである。男女平等(男女共同参画という持って回った言い方もある)の進展を快く思わず、その趨勢を押し返そうという動きをバックラッシュ(反動・逆流)というが、さまざまなレベルでそういう現象が現れている。安倍晋三氏もその主要登場人物であるところの「女性国際戦犯法廷」番組改ざん問題などもその典型的なものである。
 豊中市にも(市議会議員やその支持者)に日本会議系の有力な人物がいて、いろいろな形で三井館長とその活動に対する妨害工作などが始まり、ついには行政はその圧力に負けて三井さんを雇い止め(非常勤で一年ごとの更新という雇用形態だった)することにした。
 しかも、そのためにさまざまな裏工作をした。すなわち、表向きは館長を常勤化するという方針を出して、裏ではすでにある人物に就任を依頼しておきながら、三井さんに対しては常勤館長を公募するかのように説明して応募するように勧めるというあくどい仕打ちをしたのである。
 三井さんはそのやり方を許せないとして裁判を起こすことにしたのである。2005年2月裁判の始まりにあたって、三井さんが支援を訴える「全国ツアー」をしたのだが、その皮切りに富山へ来られた。その時の様子を私がレポートした記事がある。それをお読みいただくと以上のことがだいたいは分かる。
 裁判の経過などはそのホームページやブログをご覧いただくとおわかりいただけるが、2年半あまりの裁判を経て、9月12日に大阪地裁の判決が出されたのであるが、「木で鼻をくくったような」請求棄却の判決であった。

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by sumiyakist | 2007-09-27 00:36 | 裁判批判