カテゴリ:憲法・教育基本法( 57 )

そうだ!

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「そうだ!」と思ったので、前に引き続いてのチラシの写真で恐縮ながらアップした。なにせ明日の話だから京都・大阪近辺の人にしか役立たないだろうが、こういう催しがあるのでお知らせする。
 富山からは(他に参加する人もいるだろうが)、われわれは6人ほどで参加するつもりだ。
 写真では読み取れないかもしれないので、集会の概要を下に掲げておく。
                                                               *
そうだ、京都へ行こう!
改悪教育基本法の具体化を許さない5・27全国集会

○5月27日(日)10;00〜16;30 
○岡崎公園「みやこめっせ」
http://www.miyakomesse.jp/visitor/access.html(岡崎公園)

10:00〜12;00  映画『君が代不起立』上映とトークの集い(地下大会議室)          
根津公子さん、河原井純子さん、伏見忠さんのトーク
     制作者(ビデオプレス)も来られます。

13:30〜16:30 全国集会 「みやこめっせ」地下第1展示場
  
( プログラム)
* 問題提起「教育基本法が改悪された今、私たちの目指すこと」●三宅晶子さん

報告1「君が代処分には屈しない」      根津公子さん、河原井純子さん

報告2「全国学力テストに唯一不参加の犬山市から」   村上英子さん

*問題提起「教育基本法が改悪された今、私たちの目指すこと』● 高橋哲哉さん

報告3「教育基本法改悪を先導した京都市の教育行政批判」 蒔田直子さん
  音楽  出演「ザ・ファミリー」---(カンパのお願い) 
(15:15)
*国会報告「教育3法、国民投票法等をめぐる国会情勢」井上哲士参議院議員

報告4「日の丸・君が代」不当処分撤回を求める被処分者の会」 近藤徹さん

報告5「教員評価・育成システムとの闘い」      大阪・井前弘幸さん

報告6 「市民運動の動きから」            鎌倉・神谷扶左子さん

報告 7 「民族学校への弾圧と親の思い」       在日朝鮮人保護者

* 問題提起「教育基本法が改悪された今、私たちの目指すこと』● 大内裕和さん
* 問題提起「教育基本法が改悪された今、私たちの目指すこと』● 小森陽一さん
(16:30) 閉会

*デモ・パレード(午後5時出発)
 岡崎公園〜京都市教委前(市役所)〜四条河原町〜伊吹文部科学大臣事務所前〜四条烏丸
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by sumiyakist | 2007-05-26 21:59 | 憲法・教育基本法

憲法小矢部・一周年記念

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 国民投票法案(改憲手続き法案)は、11日に参院特別委で採決され、14日に参院本会議で成立した。18項目もの付帯決議がついているのは、民主党との妥協の産物であろうが、それだけ十分な審議が尽くされていないことを物語っている。
 特別委の審議や参考人質疑などをインターネット中継などで見ていても、こんな程度の議論で改憲への道筋が整えられてゆくのかと思うと、馬鹿馬鹿しくなる。戦後民主主義(「戦後レジーム」<笑>)のなれの果てがこの程度の国会、この程度の政治家ということか。
 私も戦後民主主義を空気のように呼吸して来た世代だが、その「嘘くささ」や「うわすべり」にある種の不快感と危険性とを感じてきた。その脆弱性がいまこうして露呈しているわけだ。戦後民主主義の自業自得といえなくもない。
 さて、昨年の6月に「憲法をまもる小矢部の会」を立ち上げてまもなく1年になる。この間、ビデオ上映会や車座懇話会などの催しや会報の発行、街頭宣伝など、様々な取り組みをしてきた。事務局で相談して上のチラシのように一周年記念の集会を計画した。
 演奏してくれるミュージシャン=千田佳生氏は石動町の出身で、ペダルスチールギター奏者である。ピースウォ−クの催しなどでも時々演奏してくれる同志でもある。
 講演者の莇(あざみ)昭三氏は、金沢市在住で民衆医療一筋の医師であるが、その一方(お歳からいってご自身に戦場の体験はないと思うが)、戦争と医療とのかかわりについていくつかの著書もある研究者でもあられる。
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by sumiyakist | 2007-05-19 14:32 | 憲法・教育基本法

又市征治氏講演会

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 5月5日の午後、隣の町(高岡市戸出町)で社民党幹事長の又市征治氏の地区後援会結成の集会が開かれるという案内がきていたので、バイクで出かけた。
 氏はもともと富山県の自治労の出身であるから、なんどか富山での集会などで顔を合わせたことがある。昨年秋の東京での教基法改悪反対の行動の際には議員会館で情報を貰ったりもした。
 今年は参議院の改選の年であるので、地元富山県内の各地に後援会を立ち上げて「臨戦態勢」を取っているのだろう。選挙まであと78日になったが、幹事長として全国を飛び回らねばならず自分の選挙に専念できないと、ちょっとグチをこぼしていた。
 選挙も大事だが、国民投票法案の成立を参院でなんとかくい止めるために頑張ってもらわねばならない。
 テレビ討論などで氏の発言などに接する機会はしばしばあるが、氏の経歴はあまり知られることがないだろうから、リーフレットから略歴を転記しておく。
                 *
            「又市征治の歩んだ道」
・1944年7月 富山市で売薬と兼業の農家に生まれる
・7歳のとき母が死去。身体障害者の父を助け、小学生時代から新聞配達も
・富山市立新庄小学校〜新庄中学校〜県立富山高校へと進学。18歳の時父が死去。大学進学を断念し、1965年 富山県庁に就職。様々な社会の矛盾に目ざめ、労働運動に参画
・1974年 30歳で自治労富山県本部書記長に就任。その後、副執行委員長、執行委員長を務め、連合富山会長代理・富山県地方労働委員なども歴任
・2001年7月 社民党比例代表候補として参議院議員選挙に出馬し初当選
・党政審副会長・参議院国対委員長・参議院幹事長などを歴任し、2003年12月から党幹事長を務める
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by sumiyakist | 2007-05-07 22:30 | 憲法・教育基本法

早朝街頭宣伝

c0068917_13391652.jpg 4月16日朝、憲法をまもる小矢部の会のメンバー数人で、石動駅前でビラ撒きとハンドマイクを使った街頭宣伝を行った。憲法改定手続き法案、いわゆる国民投票法案の問題点を訴えるビラを急遽作ったものである。
 ビラは、出勤や通学のために慌ただしく通り過ぎる乗降客に手渡すのであるが、受け取り率はかなりよかった。というか、ほとんど受け取ってもらえた。もっと沢山用意すればよかった。
 新聞やテレビなどのマスメディアは本当の問題点を取り上げず、与党と民主党との党派的な対立に耳目を集めようとしているが、本当の問題は次のようなところにあることをビラとマイクで訴えた。(ビラはB4判でスキャナーで取り込めなかったので2分割して下に納めた)。
                   *
1.最低投票率が設けられていない。
 従って、投票率が40パーセント台の場合だと、その半分、すなわち有権者の2割あまりの賛成で憲法が改定されることになる。これを「国民の承認」(憲法96条)といっていいのだろうか。
2.公務員や教育者の国民投票に関する運動に大きな制約を加えている。
 「地位利用」という、これまでも拡大解釈されてきたあいまいな規定で、それらの人びとを黙り込ませようという意図は明白だ。公務員は憲法を尊重し擁護する義務を負っている(憲法99条)のだし、就職時にそういう宣誓をしているはずだ。
3.組織的多人数買収罪および利害誘導罪などという、これまたあいまいな規定で反対運動を規制しようとする。
 集会で無料のパンフレットを配っただけでも取り締まりの対象にされかねないなど、国民の自由な意見表明や、憲法に関する学習までもを封じ込めようとするものだ。
4.その一方で、有料広告は野放し、やり放題。
 投票日前の14日間を除いては改憲に賛成反対の広告は自由にやれることになる。日本経団連など財界の主流ははっきりと改憲賛成の立場を表明しているから、ここぞとばかり巨額の広告費を投じてPRすることであろう。数百億、あるいは数千億という「改憲特需」が広告業界に生じる。マスコミにとっても嬉しいことだろう。「カネで買われた憲法」が生まれることになる。
5.憲法審査会が活動を始める。
 憲法審査会を設置するむねの国会法の一部改定が同時に行われる。3年間は改定案の議論はしないことになっているが、国会の閉会中も継続して憲法に関する調査や衆参の調整などが粛々と行われる。
6.結局は、憲法9条を変えて、日本をアメリカに従って海外で戦争する国にしたい安倍首相が、ブッシュとの会談の手土産にするために、ゴリ押しで改憲手続き法案を成立させようとしているのである。

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by sumiyakist | 2007-04-16 11:19 | 憲法・教育基本法

使い捨てられた枝野幸男

 改憲手続き(国民投票)法案は、一昨日の衆院特別委員会の強行採決を受けて、昨日午後、本会議で採決され、一応衆院は通過した。私は、その夜に憲法をまもる小矢部の会でこの法案の学習会を持つことになっていたので、その資料を整理しながら国会中継をネットで見ていた。

 多くの疑問点を積み残したまま、公聴会でもほとんどの公述人が慎重な審議を望んでいるにもかかわらず、ただただ日程優先で進められているのは言語道断である。しかし、冷静に考えると、この強行によって手続き法案自体の成立可能性は高くなったかも知れないが、その結果民主党が完全に離れたことで、安倍首相の望むような憲法改定は、むしろ可能性が下がったといえるかもしれない。(もちろん、政党の枠組みが現在のまま続くかぎりは、であるが。)

c0068917_10185713.jpg 衆院本会議では、民主党提出の国民投票法案(修正案)の趣旨弁明を行った民主党の枝野幸男氏が(安倍首相が自席を立とうとしたのだろうか、それを制するように)「総理聞いてください」と何度か繰り返して呼びかけた後に、安倍首相をほとんど罵倒するような調子で批判した。いわく、「立憲主義ということを理解していない」「憲法とは何かを知らない」「歴史や伝統をいうにしては歴史を知らない」などなど。議場はヤジ(もちろん自民党席の)で騒然としていた。安倍氏が自席でなにやらヤジリ返している写真(時事通信)をネットで拾った。

 冷戦構造の崩壊以後、「改憲と護憲という神学論争」から解放されて、真の意味で自立して自力で憲法を作る状況になった、という枝野の理想主義的改憲志向を、自民党・公明党が利用する形で憲法調査会、調査特別委員会の運営に民主党を引き込んできたのであるが、この期に及んで枝野を使い捨てしたということだろう。

 その悔しさがあってか、秀才・枝野が愚才の安倍を小バカにしている気分が感じられた。(思い出せば、かつて法案提出の趣旨説明の本会議でも、当の枝野氏が演壇に立ち、自民党の前席にいる小泉チルドレンたちに向かって立憲主義の意義を説き、猛烈なヤジを浴びていた。)

 安倍首相は、参院でも特別委を作らせて連日7時間の審議をして、ともかく審議時間を消化して、連休前に成立をさせようとしてくるだろう。他に能のない安倍晋三氏としては、イチかバチかの賭けに出てくるわけだ。米軍再編特措法(昨日、やはり衆院本会議で可決)とともにブッシュへの手土産にしようということだろう。

 われわれとしては、参院で廃案に追い込むために何をすべきか、時間が短いので「短期決戦」の効果的な方法を考える必要がある。

<追記>
昨日の夕刻、4時頃だったか、我が家と山続きで、同じく石川県境の集落に住む友人を久しぶりに訪ねて話をしていたら、折からの強風の中を突然ヘリコプターの大きな爆音が聞こえてきた。何かと思って窓から空を見上げると、双発の大型ヘリが2機、北へ飛んでゆくのが見えた。震災関連で輪島の方で何かあったのだろうかなどと友人と話をしていたが、報道によれば、昨夕安倍首相が輪島を訪問したとのこと。あれが首相一行を乗せたヘリコプターだったのかと納得。
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by sumiyakist | 2007-04-14 09:54 | 憲法・教育基本法

朝日新聞はトロイの木馬か?

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 過日(3月13日)、朝日新聞に国民投票法案についての世論調査の記事(上)が出た。こういう時期に国民投票法案について世論調査をするという、それ自体を批判するわけではないが、その結果を見て驚いた人は多かったはずだ。
 富山の駅前で同じく国民投票法案への賛否を問う街頭アンケート(シール投票)を行った友人たちの報告によると、賛成23 反対74 分からない20で、圧倒的に反対が多かったという。無差別の電話アンケートと、積極的な意志による街頭でのシール投票という方法の違いも考慮しなければならないが、それにしても差が大きすぎないか。
 この「シール投票運動」を提唱し集約を行っているグループが最終結果を取りまとめて発表している。
最終投票結果(3月10日)
 それによれば、賛成は758(13%)、反対は3977(69%)、分からないが997(17%)である。
 なぜこうも大きな差が出るのか? 
 朝日新聞については(切り抜きをなんどか掲載してきたが)、その編集姿勢を批判もしてきた。(例えば「朝日新聞・ヤヌスの顔」 「アンケート」のコメント最下段。)
 だいたいがこの新聞は、体制批判の装いをしながらその批判側にすりより、事態がいよいよ最終局面になったときには、くるりと身を翻す、あるいは時によっては背後から弾を撃つということを常套的に行ってきた。つい先頃の教育基本法改悪案が成立する決定的局面でも同様であった。
 権力側から送り込まれた「トロイの木馬」とでもいうべき存在だ。政治状況が煮詰まってきた時にはとりわけ注意が必要である。
 この新聞記事が出た直後に、シール投票運動の主唱者である野田隆三郎・岡山大学名誉教授がメーリングリストに発表された批判文を引用しておく。全く同感である。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜以下引用〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

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by sumiyakist | 2007-03-18 18:08 | 憲法・教育基本法

いまどきの大学

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 富山大学の学生自治会が非公然化され自治会室の明け渡しをもとめられているという。
 ピースウォ−クなどの活動では学生諸君と共同で取り組むこともあるし、10年ほど前に、私が小矢部市の市議をしていて、いわゆる「市民派」の政治活動を盛り上げようとしていたころには、非常勤講師として20歳になった学生たちに地方政治の現実について講義をしてきたこともある。下の娘もここを卒業した。そんなこんなで他人ごととも思えず、気になって学生のくれたチラシなどを読んでみた。

 そもそもの発端になった新しい学生規則なるものを見て一驚した。(思い返せば、中学生の時の生徒手帳に載せられていたであろう「規則」以来、そんなものを見たことはなかったのであるが)。全29条のうち、前半は入退学や授業料など、文字通り規則であるが、後半は学生に対する強権的な管理統制になっている。

 団体の設立に学長の承認が必要であることから始まって、解散命令や外部団体への加入の承認、集会などの事前届け出と許可制、印刷物の配布や看板設置の事前承認などなど、事細かに強圧的な管理規則を定めている。読んでいるだけで息苦しくなりそうだ。
 でも、この既視感は何だろうか。そうだ、「治安維持法」に最も近い! 

 極めつけは、
第19条 学生又は団体は、本学において、特定の宗教団体及び特定の政治団体の主張の普及・助長を図る活動をしてはならない。
である。
 いまどき、憲法の思想・信条の自由に堂々と挑戦する珍しい規則といわねばならない。これには、さすがに教員の中でも批判の声をあげる人もいるらしいが、独立行政法人化以来、学長権限が強化され、どうやら教授会による自治などは昔がたりになっているらしい。
 この規則では「学問の自由」も死語になるだろう。

 末尾の条文では、学外での合宿(個人団体問わず)や旅行(同)にまで届け出を要求している。中学生に対する規則のごときである。
 かつて講義をした時には、なるほど今どきの学生には昔に比べると幼い感じを禁じ得なかったが、それにしても、「ここまでやるか!」と唸ってしまった。

 一昨日、大学構内で抗議集会をするというので出かけたところ、連帯か激励かの挨拶を求められ、憲法違反どころか「子どもの権利条約」にも違反しているぞ、とアジってしまった(笑)。
 いやはや、すさまじいまでの劣化・退化現象である。

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by sumiyakist | 2007-03-15 09:37 | 憲法・教育基本法

どこまで落ちてゆくのか

 小泉純一郎氏自身、スタート時は半年も保つかどうか半信半疑であったであろう政権が、マスコミの全面的な援護を得て高支持率のまま5年余りも続いた。その遺産が半分、あと半分は金正日将軍様の「おかげ」によって、安倍晋三や中川昭一という極右政治家といったほうがいいような人物が政治の中心軸に位置するという、コイズミ以前には想像もできなかった政界地図になった。
 経済分野では、アメリカから突きつけられた「年次改革要望書」を小泉(竹中)改革という名で実行することによって、ほとんどアメリカの51番目の州といっていいくらい、アメリカの経済システム=グローバリズムと地続きになりつつある。その結果、日本社会は国際金融資本の草刈り場の様相を呈している。ハゲタカファンドやら機関投資家やらグローバル企業やら、それを利用しそれに利用される国内の有象無象やら、まさに百鬼夜行であり、「国富消尽」(書名=吉川・関岡著)まっ最中である。
 こうして、文化的には右翼国粋主義の復活、政治・経済両面ではアメリカの属国化という、奇怪なアマルガム国家が成立しつつあるように見える。
 昨年の流行(重要)語としては、私なら「ワーキングプア」をあげる。労働分野での派遣労働・請負労働など非正規雇用の拡大と、その一方での裁量労働制、過労死に至るまでの労働強化が広がっている。追い打ちをかけるようにホワイトカラー・エグゼンプションの導入が目論まれている。かつての「モーレツ社員」の言葉が牧歌的に響くほどである。こうして、年間3万人を超す自殺者、100万世帯を越える生活保護受給・・・。格差社会の進行は止めどなく続く。
 自社工場での偽装請負の批判を受けたキャノンのトップであり日本経団連の会長でもある御手洗冨士夫氏が「(偽装だという批判は)法律が間違っているからだ」と開き直る。呆れるほかない。
 金融法制、会社法制、労働法制と、剥き出しの凶暴な資本主義システムへの後退(進化?)は、いわゆる社会主義思想の衰退(一国社会主義国家群の消滅)によることはまちがいない。なんだかんだ言っても「労働者の祖国」としての社会主義体制の存在が資本主義国における労働者・市民の権利を下支えしていたことが証明されたと思うのであるが、そういう指摘は、論壇では禁句ででもあるかのように決してお目にかかることはない。死んだ子の歳を数えても仕方ないということか。
 ひろく近代の人権思想一般についても、現実的な力としてはルソーからマルクスに代表されるような社会思想を根底にしていた部分が大きいから、その根っこの部分が失われてしまえば、資本主義の悪に対抗する思想の物理力が失われ抽象的なものとなる。労働者は「生かさぬよう殺さぬよう」の世界へ突入したのか?
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by sumiyakist | 2007-01-01 22:09 | 憲法・教育基本法

シンゾーのほくそ笑み

教育基本法改悪絶対反対
 同憂の士へトラックバック。(首相の姓は「安倍」)
 教育基本法改正案(新教育基本法)が12月14日に参議院特別委員会で強行採決され、15日の本会議で可決成立した。この間、富山からも何人もの人が国会前へ駆けつけた。
 私は作業の都合で家を離れることができず、審議をテレビ・ラジオとインターネット中継で見聞きしていたが、安倍首相が委員会に出席したところで、世論を偽造したタウンミーティングの「やらせ」問題についても、具体的な内容が明らかになることはなく、まして教育を論ずるのになんの深い思弁や洞察もなく、ただただ、時間稼ぎの紋切り型の答弁に終始しただけであった。
 これで、「新教育基本法」が一丁上がりとは、寒々とした情景である。

 安倍首相にすれば、元をたどれば、金正日のおかげで思いがけなくタナボタで手に入れた首相の座であるから、新教基法と交換ならば十分に引き合う取引であろう。首をかけてでも成立を図ってくるのは至極当然。もっとも「教育」を語るにふさわしからぬ人物が「教育再生」を豪語し、「新」教育基本法を成立させる。
 同時に参院本会議で成立した防衛庁の「省」昇格法案と並んで、「出来過ぎ」とほくそ笑んでいるでもあろうか。
 
 
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by sumiyakist | 2006-12-17 08:31 | 憲法・教育基本法

教育の恐ろしさ

 いわゆる戦前・戦中派といわれる人たちの書いたものや発言から、世代による戦争観の差異を通じて、教育というものの絶対的影響力というものを考えさせられることがある。例えば、敗色が濃くなった1944年〜1945年ごろを振り返って書いたものを見るとよくわかる。
 学徒動員世代(当時18〜20歳)は、この戦争の誤りを漠然とあるいは明確に知りながらも、抵抗するすべもなく理不尽な戦争に巻き込まれた自分の運命を半ば呪い、半ば諦めつつ、自分の将来には死しかないことを述べている。「わだつみ世代」である。
 一方、その上の世代(大人たち)は、もちろんごく少数の「確信的反戦論者」もいたが、圧倒的多数の大人たちは、あれよあれよという間にここに至ってしまった状況を批判的に顧みることもできず、ほとんど茫然自失といったていで、「撃ちてし止まん」とか「欲しがりません勝つまでは」とかいったスローガンを仕方なく信じた振りをして、もしかしたらそのうち神風が吹くかも知れんなどと、根拠のないはかない望みを抱いていた。
 注目すべきは、当時の「少国民」たちである。彼ら彼女らは当時小学(国民学校)生〜中学生であった。それより上の世代が、政府の戦争政策に対してに必ずしも心の底から「動員」されておらず、程度の差こそあれ、幾分かは反戦・非戦・厭戦・疑戦の気分を内心に抱いていたと対照的に、「少国民」世代の少年・少女らは、まったく無邪気に戦争賛美にのめり込んでいた。
 戦後になって活発に言論活動をするかつての「少国民」たちを思い浮かべてみればいい、例えば吉本隆明、例えば、岡部伊都子・・・。みんな皇国少年であり少女であった。それより上の世代が抱いていた(程度の差こそあれ)政府に対する疑いや不信は全くなかった。何ものちに有名人や物書きになる人物だけではない。多分、親たちや兄・姉たちと違って、「少国民」たちは真っ正直に神国日本を信じ、一筋の疑いも抱かなかったのである。
 戦争末期の沖縄においても、日本軍に対して面従腹背で対応しようとする大人たちを批判し軍に心底協力しようとしたのはこども達であった
 少国民たちとその親・兄姉たちとのこの差はなにによるのか? いうまでもなく教育である。教育が愛国少国民たちを作り出したのである。教育とは人間の思考と行動の枠組みそのものを作り出し、その檻に閉じこめるものである。教育を政治や宗教の僕にしてはならない所以である。
 さて、われわれ現在の大人たちは、かつての大人たちの轍を踏むのであるか。
 
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by sumiyakist | 2006-12-04 21:38 | 憲法・教育基本法