カテゴリ:マスメディア( 9 )

大手メディアはなぜ沈黙するのか

これは真正面から取り上げるべき事柄だと思う。

愛読するブログ「世に倦む日々」も慷慨している。
世論が沸騰してもいいくらいの事件だと思う。





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by sumiyakist | 2017-05-31 18:56 | マスメディア

ジョージ・W・ブッシュ・・・・世界の災禍

 アメリカ合衆国大統領を退くジョージ・W・ブッシュの最後の記者会見があったそうだ。そのことを伝える朝日新聞の記事である。
 「史上最悪の大統領」といわれる男の馬鹿面を見せらるのはうんざりだ。何枚かあるであろう写真からあえてこのショットを選んで紙面に載せたのは、朝日としての辛うじての「批評精神」か。
 アフガニスタンやイラクで百万人以上の人びとを殺し、退任の間際になっても、いままたガザでの殺戮に同意を与えてあっけらかんとしている、現代世界の最高権力者の顔である。
 この、運命のいたずらによって権力を得た、そして、余り知的に優れたといえない男のために失われていった沢山の無辜の命のことを思えば、ただただ怒りの波が心の中に繰り返し押し寄せてくる。
 幾百万の死者たちよ、この暗愚の帝王がテキサスの牧場でのんびりと余生を過ごすのを許すのか?
 そして、われわれも。

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by sumiyakist | 2009-01-15 08:52 | マスメディア

改めてカドミウム米

 今日7日の午前中、炭焼き小屋で炭出しをしながらラジオで国会中継を聞いていた。事故米がなぜ食用として流通したのかと追及する民主党の筒井信隆氏らの質問に対して、石破農水相が答弁していた中に、「カドミウム米は着色していた(だから問題は発生していない)が、事故米の方は(コストがかかるので)着色をしてこなかった」という趣旨の発言が、2〜3度繰り返された。新聞報道でも、事故米は着色していなかったが、カドミウム米は着色しているものと報じられているから、同じソースから出ているのだろう。 例えば日経新聞ウエブ版は次のように報じている。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜以下転載〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
     事故米、コスト抑制で着色せず 農水省、不正転売の横行招く(見出し)
 カビ毒や残留農薬で汚染された「事故米」の不正転売問題で、食用への転用を防ぐ事故米の着色加工を、農林水産省がコストを抑える目的から実施を見送っていたことが19日、分かった。2006年に輸入米の残留農薬基準が設定された後も安全対策を軽視したことで、流通過程での事故米判別が困難な状況となり、結果的に不正転売の横行を許すことになった。
 食用に適さない米の転用防止として、農水省はカドミウムが含まれた米は赤く染めている。1970年以降、0.4PPM以上、1.0PPM未満のカドミウムが含まれたコメについて、工業用のりなどに加工することを条件に販売。最近5年でも年間1200—2400トン程度のカドミウム米が発生しているが、すべて着色されている。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜転載終わり〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
  しかし、本当に「カドミウム米はすべて着色されている」のか? 疑えば疑うことが出来るのである。以前の朝日の記事の見出しに「性善説前提うんぬん」とあったが、コメ流通業者(や監督の役人)は悪いことをしないという性善説に立って考えれば、集荷されたカドミウム米は砕米にされベンガラで着色されて工業原料になって糊業者に卸されていたということになるだろう。しかし、これまでの歴史からしてこの業界はそんなに甘い業界ではない。百鬼夜行の世界とも言うべきであるというのが私の印象である。まず、商人が必ずしも性善でないのは当然として、監督すべき農水省の役人も、それをまた見張るべき政治家も、主要な3者がそろって危ない存在だからだ。(ルートの両端に位置する農家と消費者はこれら3者に比べると圧倒的に「性善」である。)
 かつて川崎磯信氏は、米流通の監督を(いまはなき)食糧庁でなく警察庁に移管すべきだと主張していた(笑)ことがあるが、じっさい、性善説に立つよりも、「人を見たら泥棒と思え」原理によって行動する警察人の方がコメ管理には向いている。
 何が言いたいのかといえば、コメのすり替えや転用などが(監督官庁黙認下で!)日常茶飯事の業界で、砕米・着色がルール通りに行われている保証は何もないということである。
 カドミウム米といえども、刈り取って脱穀・袋詰めするまでは他のコメと同じで、最終的には30キロ入りの紙袋に玄米で入れられるが、ただ違いは結び目に紫色の荷札が付いているだけであることは前に書いた。それが農協によって集荷されて加工業者の工場へ運ばれて砕米・着色されるのであるが、その経路で他の品質の悪い安いコメ(クズ米とかいま問題になっている事故米・汚染米)にすり替えたり代用したりすることはいくらでも出来るのである。つまり、安いコメを買い入れて、それを砕米・着色米にして工業用に回し、その分のカドミウム米を食用に転用することは訳ないのである。
 質問した筒井議員も答えた石破農水相も、カドミウム米が砕かれ着色される現場の仕組みを確認した上で、適正に処理されていると判断しているようには思えない。にもかかわらず、そのことを前提にして質疑をしているのを聞いて、所詮は「知らぬがホトケ」の絵空事の国会審議であることよと感じた次第だ。

毎日新聞の記事を以下に転載しておこう。これをどう読むか。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜以下転載〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
事故米食用転売:「すべて工業用に加工、販売」沼田製粉、農水省の点検で /富山
 ◇小矢部

 「三笠フーズ」(大阪市)の事故米転売問題で、農林水産省は、国から事故米を購入した沼田製粉(小矢部市津沢)など全国16社の緊急点検を始めた。同社の砂田幸信副社長は「事故米はすべて工業用に加工、販売した。三笠フーズとの取引もなく、同一視されるのは迷惑だ」と語った。

 同社は天保元(1830)年創業。製粉・製めん、飼料製造のほか、工業用接着剤の製造も行っている。約35年前から、国が発注するカドミウム汚染米の加工を請け負ったことがきっかけで、でんぷんを接着・コーティング用の「粘結材」に加工する技術を開発。特許も取得している。

 同社によると、販売用接着剤の原料は、従来、ライ麦を使用していた。穀物価格の高騰を受け、農水省が入札を行っていた事故米に着目。昨年1月に初めて入札に参加し、同年夏ごろまでに3回計約500トンを落札した。特許技術を用いて加工し、県外の金属メーカーにすべて販売した。

 カドミウム汚染米加工の際は、北陸農政局職員が立ち会い、帳簿もチェックする。事故米加工の際、タンクはカドミウム汚染米とは別だが、加工機械は同一のため、あらかじめ同農政局に相談。カドミウム汚染米と合わせて、事故米の帳簿の点検も受けたという。事故米の入札価格が高騰し、今春以降は入札に参加していない。

 砂田副社長は「粘結材も、間接的にでも人が口にする製品に使われないか厳しくチェックして取引している。農水省もすぐ理解してくれるだろう」と話していた。【江田将宏】

毎日新聞 2008年9月9日 地方版
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜転載終わり〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
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by sumiyakist | 2008-10-07 23:44 | マスメディア

事故米・汚染米

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c0068917_22192211.jpg  三笠フーズなる会社が非食用の汚染米を食用の米の販売ルートへ流していたことが発覚してさまざまな報道がある。この汚染米のマスコミ報道を見ていて、いつもながらマスコミのピントはずれぶりに腹立たしい思いをしている。センセーショナルに事件を取り上げ不安を煽ることはするが、表層のことだけをあれこれ報道するだけで、根本の原因や深層の事実にはまったく迫ろうとしないからである。(そのピンぼけぶりは、わざとピントをはずすことで情報操作をしているのではないか、と疑うほどである。)

 どこそこの会社へ流れた、どこでどんなふうに使われた。やれ施設で食べられた、やれ給食にも使われた、と、世間の視線をいわゆる川下へ誘導するばかり。マスコミの情報操作だと私がいうのはそういうことだ。
 この非食米が、なぜ、どのように発生し、なぜ、どのように食用米のルートに流れていくのか、それを追及することこそが報道の役割だと思うのだが、むしろ、マスコミはそういう関心から目をそらせる役割をしている。
 喜んでいるのは誰か? 農水省の役人とそれにつながる非正規米流通の中枢にいる業者だろう。川下に関心が拡散している限り、自分たちの「悪行」に世間の関心が集まることはない。人の噂も75日。いずれまた別の事件が起こってマスコミ報道の中心がそちらに移ればたいていの人びとは事故米のことは忘れてくれる。

 やっと、今日(9/28)になって朝日が詳細な調査記事を出した(上の写真)。1ページの1/3ほども使った大きな記事ではあるが、先に述べた通りのことしかしていない。天下の朝日にしてこの程度の追及しかできないのかと、いささかがっかりした。

 私は、たんなる憶測で役人と業者の悪口を言っているのではない。汚染米と聞いて、カドミウム米の扱い方のことを思い出したからだ。ずいぶん昔の、まがりなりにも食管法が残っていた時代のことであるが、以下に述べるような構造は今もそう変わってないだろう。

 よく知られるように、富山県はカドミウム汚染米の「本場」である。富山市・婦中町とその周辺で多発したイタイイタイ病は、神通川上流の神岡鉱山からのカドミウム排出がその原因であるとされ、水俣病・四日市ぜんそくとともに三大公害病のひとつとされる。
 そのカドミウムによって土壌がひどく汚染された水田は、地盤をそっくり入れ替えたり(客土)、埋め立てて宅地や工場用地や公園にしたりしているが、汚染の程度によってはそのまま稲作を続けているところもある。
 カドミウム含有が1PPM以上のコメは政府が買い上げて焼却することになっている。0.4PPM〜1PPMのコメは、同じく政府が買い上げるが(今は<社>米麦改良協会という天下り団体が買っている)、これは非食用として工業原料(ノリ)にされることになっている。この仕組みは現在の事故米と同じである。
 焼却については、どのようにそれを確認する仕組みがあるのか、私はしらないが、工業原料にされるはずの低汚染米が、実際はどのように扱われていたかを、たまたま私は目撃したことがある。平成米騒動として有名になった川崎磯信氏の「闘争」に応援団として関わっていて、少しコメの流通の仕組みとその実態とを見聞した過程でいわゆる「カドミウム米」の姿を見たことがあるからである。
 それは、まったく普通のコメと同じ30キロ入りの紙袋に玄米で入れられていて、ただ一点普通のコメと違うのは、縛られた結び目に紫色の荷札が付けられていたことである。つまり、その細い針金で括り付けられた荷札を取ってしまえば、見た目にはまったく普通の食用米を見分けはつかないということである。科学分析してみなければ、素人はもちろんプロが見てもそれがカドミウム米だとは分からない。
 買い上げ価格は、今はいくらで買いあげているかしらないが、生産農家には食用米と同程度の金額を公費から補填して支払っているはずだが、仕入れ価格(簿価)としては非食米としてであるから格段に安いのである。当然業者への販売価格も安い(このあたりも事故米やミニマムアクセス米と同じ)。
 そのコメが、紫色の荷札さえ外してしまえば普通のコメと見分けがつかないとなると、食用米に流れてゆくのは、当然といえば当然のこと。そのコメを横流しする仕組みも整っているのだから、利に聡い業者なら手を出さない方がおかしい。
 猫の目の前に鰹節を置いておいて、「ダメ」といえば猫が言うことをきくものとして(性善説を信じて)監視しないのである。これは行政の落ち度だろうか? そうではなくて、故意に猫に鰹節を盗らせるための仕組みを採用していると考えねばなるまい。
 今回の事故米についても同様のことが起きている。非食米(工業原料)なら着色してしまうとかの、食用に転用されない方法を採ることもできるのに、敢えて(故意に!)行政はその方法を退けている。つまり、猫の前に鰹節を置きっぱなしにしているのである。
 
 規制緩和で誰でもが参入できるようになったから不正が起きたと農水省は言い訳をしているが、とんでもないことだ。食管法があるときにはもっと大々的に、政界もからんで闇の部分が存在していたと考えられる。
 不正が起きて当然の仕組みを敢えて作っているから、起きるべくして不正は起きる。そこには不作為でなく、何らかの「作為」があると考える方が当たり前である。朝日の見出しを使えば、「安全網に穴は故意に開けられている」のである。
 
 なお、カドミウム米は(富山が「本場」であるが)、鉱山とは関係のないと思われる全国の多くの水田でも収穫されている。(ニッカド電池の廃棄が原因という説も言われているが、私にはそれを判断する材料はない。)平成19年度の0.4〜1.0PPM汚染米の買い上げ数量は2400トン。ノリにされていることになっているが、ノリ業界では原料にコメを使うことはほとんどないという奇怪な話がある。

 ともかく、朝日新聞のいっそうの奮起を促しておこう。まっ、あまり期待はしないが。




 
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by sumiyakist | 2008-09-28 22:36 | マスメディア

世論調査か世論誘導か

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 写真は朝日新聞の切り抜きである。
 社会保障制度にかんする世論調査の結果をまとめた記事の一部だ。取り立てて注目するほどのことはなにもないが、読んでいてカチンと来たことがあったので、投書欄に宛てて以下のようなメールを送った。(もちろん、採用されていないし、期待もしなかったが)。
                *
 昨日(24日)の紙面に社会保障世論調査の結果が出ていた。その内容は取り立てて新味はない。が、設問そのものがある種の誘導、あるいは問題の隠蔽があるように見える。
 社会保障費の財源にかんして、「少子高齢化が進んで社会保障の財源が足りなくなった場合、どうやって費用をまかなうべきか」との問いに、用意された回答は、税(消費税、所得税・法人税)や保険料の引き上げ、社会保障サービスの削減、の4つしか用意されていない。
 普通に庶民感覚で考えると、防衛費を減らす、公共事業を減らすといった、歳出構造を変える選択肢が一番思いつきやすい。多分そういう回答を用意するとそこに集中しただろうと思う。
 なぜそれを入れないのか、分からないでもない。つまり、国家財政や歳出構造の基本的な知識を弁えない大衆の俗情が一気にそこへ集中してしまうことを恐れるからだ。
 しかし、朝日新聞は政府の広報紙ではないのだから、大衆の「俗情」をこそ尊重すべきではないのか。試しにやってみられることを望む。
                *  
 政府が社会保障費予算を毎年2200億円減額してゆくという「財政規律」だけはかたくなに実行している硬直性は、滑稽でさえある。が、マスメディアが、それを批判もできず、こうして世論調査に名を借りて世論誘導を図るに至っては哀れというべきか。
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by sumiyakist | 2008-07-27 08:09 | マスメディア

情報隠蔽機関

 ようやくアパグループと田村水落設計がマスコミでも取り上げられるようになった。人気ブログ「きっこの日記」では、イーホームズ社長の藤田東吾氏の自己犠牲的な内部告発とともに、早くからその「耐震偽装」の疑いが報じられていたのである。
 ところで、その「きっこの日記」に、ナナナナナント! わが中沖豊の名前までが出てきたのでビックル一気飲みしてしまった(注=きっこ語である)。1月25日の記事「ガケップチのアパ晋三 4」に次のような一節がある。
 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜以下引用〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
あたしは、このアパグループと田村水落設計の関係について、今まで何度も取り上げて来たけど、これからどんどん大きな問題に発展してくと思うから、今のうちにオサライしときたい人は、とりあえず、2006年12月3日の日記、「ツチノコ軍団VSガマガエル軍団」を読んで欲しい。ここには、「長勢甚遠」「大堀幸男」「中沖豊」などなど、これから表舞台に出て来る守銭奴どもの悪行の構図が、きっこ風味のギャグを散りばめながら、分かりやすく書いてある。
 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜引用終り〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
 きっこさんにも藤田東吾氏にも十分注意を(敬意も)払っていたつもりだが、この昨年12月3日の日記は見落としていた。
 これを見ると、なるほど、長瀬・大堀・中沖の関係が書かれている。「これから表舞台に出てくる」というから楽しみである。

 しかし、今日書きたいのはこの問題自体でなく、この問題に典型的な形で現れている情報流通の複層化とでもいうべき事態についてである。
 きっこさんが何度も言うとおり、耐震偽装問題に関するイーホームズ社長の藤田東吾氏の、内部告発・逮捕・拘留・検査機関の指定取り消し・有罪判決・会見・官邸直訴、といった一連の行動に対して、氏の意図や動機、あるいは罪状や判決の意味などを正確に報道したマスコミはない。それどころか、各種のマスメディアは、むしろ隠蔽ないし意図的にミスリードしようとしていた疑いが濃厚である。そして、それが何故なのかを考えると、他の理由は考えられないから政治的圧力(ないしはそれを予測しての自主規制)によると考えるしかない。
 このことについてはフリーのジャーナリストの多くも疑問や義憤を述べているが(たとえば、江川紹子氏「フェアではない」)、その詮索自体は私の任ではない。
 言いたいのは、そういうマスコミが重大な何事かを隠蔽したり世論をミスリードしようとする、はっきりとした証明がこの事件によって得られたということである。(かつてのライブドア事件の際の野口英昭氏の「自殺」についても相当程度マスコミの報道は隠蔽的であったが、その証拠とまでいえるものはなかった。)
 そしていまひとつは、そういうマスコミの表面的な報道とは明確な対照をなして、インターネットを中軸とする巨大な地下水路のようなもう一つの情報の経路が出来上がってきたことである。これまでなら、ニュースソースの直近のごく一部にしか知られないであろううわさ話や、せいぜいが週刊誌のネタになる程度で済んでしまった事件(竹下登や中曽根康弘を想え)が、ネット空間を通って何万何十万という人に伝わる。インターネットは、マスコミにも対抗しうるようなもう一つの情報空間を形成し始めた。
 たとえば、アパグループや安晋会、あるいはまた安倍首相およびその家族が帰依する宗教団体の慧光塾といった言葉はすでにネット上ではおびただしい頻度で飛び交っているのであって、しかもそれはたんなるゴシップではない。その言葉に触れずに耐震偽装問題や安倍首相の政治姿勢を語ることは、何かを隠蔽しようとする意図を示すことである。
 そしてさらに注目すべきことに、ついに、隠蔽やミスリードに荷担しようとするマスコミ自体に疑惑の目が向けられることになるのである。彼らが隠蔽やミスリードを図るのは「政治からの圧力なのか」「広告主からのそれなのか」といった詮索を読者や視聴者はすることになる。そのことが、当のテーマ自体の陰影をさらに濃いものにする。
 政治、警察、司法とならんで、マスコミももやは信をおくことのできないもののトップグループに入りつつあるのかもしれない。
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by sumiyakist | 2007-01-27 16:17 | マスメディア

辺見庸氏の罵倒

 この7月まで新聞労連の委員長であったという共同通信社の美浦克教氏のブログにトラックバックして記事を書かせてもらう。辺見庸氏もまたかつて共同通信社に記者として勤務していたので、私などが介在するまでもないが、大先輩の諌言の矢面に一時的に立っていただこうと思ったからである。
                 *
c0068917_944276.jpg 辺見庸氏の最近刊『いまここに在ることの恥』(毎日新聞社・刊)を読んでいる。
 氏には、氏が病に倒れる半年ほども前であったが(2003/9/11)、「体調が悪くてドクターストップを受けている」という状態であったにもかかわらず、富山くんだりまで講演に来ていただいて、講演を終えて後の夜遅くのみならず翌日までもお引き留めして(たいした講演料をお払いしたわけでもないのに)、いろんな話を聞くという主催者の特権をフル利用したことがあった。
 もちろん、氏が倒れたのが直接的にわれわれのせいであるということはないが、徐々に進みつつあったであろう病魔を幾分かは勢いづかせたであろうことは疑い得ない。半年後に、氏が講演中に倒れたというニュースに接したときには、講演会の世話をしたものたちはそれなりの責任感も感じていたのであった。
 そういうことがあったので、氏が奇跡的に(とわれわれは思った)病床から生還され、文筆活動ができることをその文章をもって世間に示された時には、本当に涙がでた。
 しかしほどなく、第一撃の脳出血につづいて、こんどはガンに冒されていることが判明し、手術を受けることになったのは、辺見氏のことをいくらかご存じの人には申し上げることもないであろう。
 その辺見庸の病後の第2冊目の本が上の本なのである。(その病中ないし療養中に書かれた第1作は『自分自身への審問』<2006/3 毎日新聞社・刊>であることも言わずもがなだろうが、いちおう書いておく)。
 さて、その『いまここに在ることの恥』の後半には、病から(癒えたといえないまでも)生還して行った講演(今年の4月)の筆録が収録されているのであるが、そのなかに、報道記者たちを「糞バエ」と罵倒している部分がある。
 2003年の12月9日、覚えている人も多いだろうが、自衛隊のイラク派兵の閣議決定が行われ、その際の記者会見で小泉首相が憲法の前文を引いて自衛隊の派兵の論拠にしたことがある。
「いづれの国家も、自国のことのみに専念して他国を無視してはならないのであって」という、一節を首相のいうイラク派兵という「国際貢献」の根拠にしたのである。平和主義を訴える前文の全体と切り離されたごく一部のみの、まことにご都合主義の引用なのであるが、その現場にいた記者たち(なんの反論もせず、記者は反論するものでないなら、なんの厳しい質問もできず)を「糞バエ」と呼んでいるのである。
 一部を引用する。         
                   *
 ・・・あのファシストの話を黙って聞いていた記者たち。世の中の裁定者面をしたマスコミ大手の傲岸な記者たち。あれは正真正銘の、立派な背広を着た糞バエたちです。彼らは権力のまく餌と権力の排泄物にどこまでもたかりつく。彼らの会社は巨額の費用を投じて「糞バエ宣言」ならぬ「ジャーナリスト宣言」などという世にも恥ずかしいテレビ・コマーシャルを広告会社に作らせ、赤面もしないどころか、ひとり悦に入っている。・・・・
                   *
 ジャーナリストを自認する人間なら、すべからくこの辺見氏の悪口雑言に対して、弁解のひとつも述べるべきであると思うが、如何。  
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by sumiyakist | 2006-08-20 21:37 | マスメディア

朝日新聞・ヤヌスの顔

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 3月8日付(富山県)の朝日新聞紙上の辺見庸氏の評論(上掲=部分)について感想を述べる。
 まずもって、「小泉劇場政治」を批判するのと同等あるいはそれ以上にマスメディアを批判する辺見氏の論(と私は読む)を「あえて」載せる勇気というか、開き直りに一驚した。感心したというより呆れたのである。
 見出しの一つ「後の世に顔向けできるか」は(辺見氏の気持ちを忖度すれば)朝日新聞自体への問いかけ、糾弾でもあるからだ。にもかかわらず、素知らぬ振りをして載せているのは、そうすることで反省を示しているのではなく、自分たち朝日は、この語の「適用外」である、他人事であると装っている(見せかけている=はやりの言葉でいえば、アピアランスしている)のである。
 図々しいというか鉄面皮というか・・・。「呆れる」というのはそういう訳である。
 それに関連してもうひとつ思い出したことがある。

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by sumiyakist | 2006-03-08 22:57 | マスメディア

ブログはマスメディアの木鐸である

 ブログというものは、まさに玉石混淆であるが、新聞・テレビなどのマスメディアが腑抜けになってしまった現在、「ブログはマスメディアの木鐸である」(ブログ週間標語!?)。
 たとえば、ライブドア事件のことを深く知り、かつ考えるには「世に倦む日々」「きっこの日記」は欠かせない。また、小泉純一郎という人物の実像は西尾幹二氏のブログが正鵠を得ているような気がする(ただし、そのほかの多くのことに関しては西尾氏とは相当意見を異にするが)。
 それだけでなく、はっきりとメディア批判を表に掲げたブログも数多く存在する。そういう意味で、まさしく「メディアの木鐸」なのである。
 新聞、とりわけ朝日の不甲斐なさには腹立たしい思いばかりしている。最近では例の、NHK・安倍・中川連合軍とのバトルでの腰砕けぶりである。
 60年安保闘争の頃を思い出すまでもなく、肝心の時には立たなくなるという、この新聞のED症候群は今に始まったことではないから、もうあまり期待もしないのであるが、それでも腹立たしさが昂じてくると「声」欄であろうと、「天声人語」子宛てであろうと、意見を送りつけることがある。もちろん、掲載されることも返事がくることもない。
 自分の精神衛生を考えるならさっさと購読を止めればいいんだろうが、半世紀以上も続いてきた惰性はなかなか止めがたいというのも実感である。
 下は、そういうような中途半端な生煮え状態で、過日「声」欄宛てに送ったものである(元原稿にあった注記は省略した)。ブログに載せて「証拠保全」を図ることを思いついた。
                   *
 2月4日付けの「私の視点・ウィークエンド」に田原総一朗氏の寄稿(投稿?)があった。その内容にも反論したいところはいくつかあるが、それよりも、マスメディアの支配的な立場で発言の場をたくさん持っている田原氏の「視点」に、わざわざ朝日新聞が貴重な紙面を提供することの意味を考え(深読みし)てしまった。氏はつい先日も外国通信社の特派員を前に全く同じような内容を喋っていたばかりである。
 いったい朝日新聞は何を考えているのであろうか? それとも、何も考えていないのか(笑)。それが知りたい。
 氏についていえば、「小泉流」の、何度も繰り返せば信憑性が増すとでもいうかのような言い訳をあちこちでせずに、なりふり構わず「稼ぐが勝ち成金」ホリエモンを「なりふり構わず」持ち上げた不明を徹底的に自己批判してからマスコミで発言してほしいものだ。

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by sumiyakist | 2006-02-20 21:36 | マスメディア