2005年 10月 27日 ( 1 )

県知事が長期政権化するわけ

・都道府県知事というのは大統領的な強大な権力である。公共事業はもちろん、各種許認可の権限も多く、後援会(政治団体)の集金力も知名度も圧倒的に高い。よほどの不祥事でもなければ対立候補が出て来にくい。とりわけ、旧内務省(旧自治省・現総務省)官僚出身者は、中央官庁ぐるみのサポート体制がある(のではないかと、私は考える)。
・県議会は、共産党を除くオール与党体制が一般的だ。富山県においてはさらに、一枚岩の自民党が圧倒的多数を占めている。
・一般県民にとっては、隣の市や町と自分の町を比較することは簡単だが(むしろ、必要以上に比較する住民もいるくらいだ)、県レベルでの隣県との比較は、日常生活からは離れているので、意識に上りにくい。従って、隣県の知事との行政手腕を比較することが容易ではない(その機会も少ない)。
 上のような理由から、知事というのは、よほどの失策(政策的・政局的失敗)がなければ、やりたいだけ続けることが出来る構造になっているといえる。中沖氏が漫然と知事を続けることが出来た理由である。普通は3期か4期やって参議院議員に転出というのが「常識」らしいが、なぜそうしなかったのか、議員のアキがなかったのか、あるいは、「鶏口となるも牛後となるなかれ」を実行しただけなのか、詮索する気は、私にはない。

 1993年、宮城県のゼネコン汚職による前知事辞職という、まさしく不祥事によって誕生した改革派知事、浅野史郎氏が3期12年で勇退する。そこに至る詳しい事情は知る由もないが、国会議員への転身を図るわけでもなさそうで、潔い進退ではある。
 浅野知事は、情報公開と福祉施策とで大きな功績を残した。宮城県は、オンブズマンが採点する情報公開度ランキングでほとんど毎年1位を獲得してきた。(わが富山県は、たいてい45位とか最下位あたりを上下しているのである。)
 県警の捜査報償費を使った裏金作りに批判的な立場をとり続けてきた浅野氏であるが、後継を託した候補が破れて、自衛官経験者の元県議が当選した。執行停止されていた報償費支出を、さっそく就任の日に(!)解除するという。
 この件にかんして言えば、浅野氏にもう1期続けて頑張ってもらいたかった。
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by sumiyakist | 2005-10-27 09:04 | 知事退職金