2005年 07月 08日 ( 1 )

片山義博・鳥取県知事

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 県知事というのは、元来、国の手先機関(「出先機関」よりもたちが悪いこともある)である場合が多いのであるが、最近は「改革派」と称して、少し違ったタイプの人物も現れて来はじめた。橋本・高知県知事が元祖かもしれないが、その後、浅野・宮城県知事、田中・長野県知事、増田・岩手県知事といった人たちが出ている。あえて「好き嫌い」でいうと、私が好きなのは片山義博・鳥取県知事である。
 この人もれっきとした自治官僚出身である。にもかかわらず、鳥取西部地震の復旧に際して、国の方針に逆らって被災者の住宅再建のための公費補助制度を作ったことでよく知られている。
 また、県議会の運営について、質疑と答弁をあらかじめすり合わせて文章化したうえで、ただ議場で読み合うだけのこれまでやりかた(富山県はもちろん、ほとんどの自治体がそうだが)を、「学芸会」と批判して、シナリオ無しの真剣勝負の議会を模索してもいる。
 その片山氏が少し前の朝日新聞(4月1日)に書いた文章を右に載せた。大阪市の職員厚遇問題についての論であるが、その中に次のような一文がある。
 「改革が本物かどうかを見定めるリトマス試験紙は二つある。一つは、自分を例外にしない情報公開。もう一つは情報公開や住民監査を請求するオンブズマン等市民団体を毛嫌いするかどうかだと考えている。
 市民団体を私はありがたいと思っている。頼みもせず、報酬も払わないのに、チェックしてくれる。(中略)本当に改革する気があれば、自分たちに一番厳しい人を(改革を検討するための=引用者注)組織に入れるべきだ。継続的に市政を監視している市民団体の方々の協力を仰ぐのは効果的だ。」
 こんなにオンブズマンや批判的市民団体の存在を評価する首長はいないのではないだろうか。
 その片山知事がの退職金に関する見解や問題点を述べている記者会見がある。議会での質疑を受けて、その後での記者会見での応答のようである。
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 鳥取県知事の記者会見での発言(03年10月10日)
http://www.pref.tottori.jp/kouhouka/kaiken/1010.htm#03

知事の退職金について
○山陰中央新報 弥重節子 記者
 議会のフォローをしたいということがありました。その中の一つに知事の退職金について質問があり、知事は退職金を廃止して本給に振りかえることが望ましいと答えられたのですが、それを知事がどういうふうに進められるのか確認したいのですけど、退職金を減額して見直しをして振り分けていくのか、それとも総額はそのままで本給に振り分けていくのか確認をしたいのですけど。
●知事
 そこまであまり細分化して理解していません。長岡議員は退職金が高いじゃないかと言われたので、これは各県の様子もよく見てみますと。びりかどうかわかりませんけれども、びりにかなり近い方ではないでしょうかと。でも、最新の情報で調べてみますということ、これを約束したわけです。
 それから、そもそも特別職に退職金ってなじまないのじゃないか、議員だってないしということだったのですが、これは戦前からの経緯もあって、知事が官吏だったですから、その伝統を引き継いで今日になっているのでしょうと。個人的には私も退職金というのにはなじまないと思いますと。それは特別職だけじゃなくて、今のような雇用が流動化する世の中になると、終身雇用を前提にした退職金制度というのは、官であっても民であっても、同じようになじまなくなっているのではないでしょうかという感想を申し上げたわけです。
 ですから、これについては、その後で言ったと思いますけれども、うちだけで決められる話でもありませんから、1つの問題提起として受け取っているわけです。ですから、とりあえずは全国の首長の退職手当制度、退職手当の水準というものを調べてみたいと思っています。
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 すでに、この時点で(多分、知事在職一期目の終わりを迎えて)、これまでの退職金制度を漫然と続けることに疑問をもっていることを率直に述べている。
 
 
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by sumiyakist | 2005-07-08 20:44 | 知事退職金