雪囲い
2007年 11月 26日
11月25日(月)になって、ようやく雪囲いに取りかかる。雪国で暮らすにあたってのまったく非生産的な出費と労力がこの雪囲い(取り外す時も同様の労力を要する)とスノータイヤである。雪が降れば降ったで、「雪かき」「雪よかし」「雪おろし」の労力が必要だ。雪国以外の人には全く理解できないだろう。
上の写真が作業を始めたところ。まず軒下に支柱を立てるところから始める。正面(南側)である。家の前には先日降った初雪がまだ残っている。
角度を変えてみるとこうなっている。支柱は杉の丸太。仕上がりに気を使う人は角材や磨き丸太のようなものを使うし、このごろではアルミ製の雪囲い資材もあるが、わが家はあり合わせの丸太や角材を使っている。
向かって左(西側)も同じように支柱を立て、横に太い竹を渡して交点を縄でしっかり結ぶ。地面の黄色く見えるのはイチョウの葉。その向こうに椎茸のほだ木が見える。
その上にカヤ(ススキ)を編んだ「すがき」を当てる。これは入植してから地元の人に教わりながら編んだものである。その上を竹で押さえて挟むようにしておいて、60センチほど間隔で下の竹と縄で結ぶ。これで囲いが完成。屋根から落ちてきた雪が軒下に溜まっても押しとどめることができる。
支柱と竹、押さえの竹と裏の竹を結ぶにはワラ縄を使う。結び方は左の写真のようになる。最後に締まるような結び方で、「つの結び」という。角のように2本の端がピンと出るのでその名があるのだろう。もちろん、こちらへ来てから教わったのであるが、稲を掛けるハサを作るときなど、いろいろと用途の広い結び方である。
表(南)側は、「すがき」が傷んでしまったので以来、無精をして、ヌキ板(幅7〜8センチ、厚さ1センチほどの板)を横木として支柱に渡して木ねじで止め、プラスチックの波板をあて、その上からまたヌキ板で押さえる(その固定にも木ねじを使う)という方法をとっている。
朝から家人と二人で一日かかって前と横の2面を仕上げた。終わったときにはもう暗くなっていた。やれやれと気がゆるんだせいか写真を撮るのも忘れていた。明朝にでも撮ってアップすることにする。裏(北)側は、最も雪が多いのだが、壁にはトタンを貼り、窓には外から格子をあてがって通年仕様にしてあるし、東は妻側なので雪対策はしなくていい。
by sumiyakist
| 2007-11-26 20:44
| 自然と暮らし