炭窯臨界

c0068917_1015789.jpg 火を入れた炭窯の2日目。 朝、7時半に(通風口のみにして)いったん閉じてあった焚き口を開く。一杯入れておいた燃材はすっかり燃え切っている。新たに燃材を投入して口焚き再開。

c0068917_10155848.jpg もうカマの内部が暖まっているので扇風機で送風しなくても煙は煙突の方へ引いてゆく。煙突からはモクモクと煙が出る。

c0068917_10173285.jpg せっせと燃材を切ってはカマに入れ続ける。火勢はいっそう強くなり、カマの焚き口は炎が燃えさかる。

 こうして焚き続けること5時間ほど、煙突から出る煙は浅黄色を帯び、臭いも「辛い」と表現されるものに変わる。木材の熱分解ガスが発生しているのである。煙の温度は82度。この時、カマの内部温度は(天井部分から)260〜70度の臨界温度に達しているはずだ。この温度で木材が「自発炭化」し始めているのである。
c0068917_10191095.jpg

 カマの内部はガスで一杯になり、薄い赤紫の炎がまるでオーロラのように、形を変え揺らめきながら燃えて、ちょっと幻想的な光景が現れる。5分〜10分ほどこの光景が楽しめる。(これまでにも何度か写真撮影を試みたが、この炎の感じは写し撮れない。)

c0068917_1020829.jpg 煙突から出る煙はほとんど分解ガスになるので、この時点から木酢液の採取を始める。写真は小屋の裏から見たところ。

c0068917_1025115.jpg ガスは煙突の上のフードから後方に延びたステンレスのパイプに導かれて上ってゆく。場所に引きがないのでL字型に曲げて長さを確保している。長ければ長いほど回収効率がいい。

c0068917_10275688.jpg そのうちに凝結して液体となり、逆にパイプの中を流れてきて、フードから滴り落ち竹の樋(上から2番目の写真の左側に写っている)を伝ってカマの前に置いたタンクに落ちてくる。これが「木酢回収プラント」の全容である。

 ここまで来ると燃材の投入はやめて、焚き口と煙突の口を徐々に狭めてゆく作業に入る。これは、炭化の速度をコントロールして炭の質を高めるための操作である。(基本的には、なるべくゆっくり炭化させるほうが良質の炭ができる。)
 4〜5時間かけてこの締め込み作業をする。今回はカマが湿っているし、予測がつきにくい。結局、夜、オンブズ小矢部の定例会を終えて帰ってきた9時半頃に最終的な締め込みを行った。(焚き口・煙突とも5センチ×15センチほどにする。)
[PR]
by sumiyakist | 2007-10-03 10:37 | 自然と暮らし


<< 自発炭化 炭ガマに火を入れる >>