情報隠蔽機関

 ようやくアパグループと田村水落設計がマスコミでも取り上げられるようになった。人気ブログ「きっこの日記」では、イーホームズ社長の藤田東吾氏の自己犠牲的な内部告発とともに、早くからその「耐震偽装」の疑いが報じられていたのである。
 ところで、その「きっこの日記」に、ナナナナナント! わが中沖豊の名前までが出てきたのでビックル一気飲みしてしまった(注=きっこ語である)。1月25日の記事「ガケップチのアパ晋三 4」に次のような一節がある。
 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜以下引用〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
あたしは、このアパグループと田村水落設計の関係について、今まで何度も取り上げて来たけど、これからどんどん大きな問題に発展してくと思うから、今のうちにオサライしときたい人は、とりあえず、2006年12月3日の日記、「ツチノコ軍団VSガマガエル軍団」を読んで欲しい。ここには、「長勢甚遠」「大堀幸男」「中沖豊」などなど、これから表舞台に出て来る守銭奴どもの悪行の構図が、きっこ風味のギャグを散りばめながら、分かりやすく書いてある。
 〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜引用終り〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
 きっこさんにも藤田東吾氏にも十分注意を(敬意も)払っていたつもりだが、この昨年12月3日の日記は見落としていた。
 これを見ると、なるほど、長瀬・大堀・中沖の関係が書かれている。「これから表舞台に出てくる」というから楽しみである。

 しかし、今日書きたいのはこの問題自体でなく、この問題に典型的な形で現れている情報流通の複層化とでもいうべき事態についてである。
 きっこさんが何度も言うとおり、耐震偽装問題に関するイーホームズ社長の藤田東吾氏の、内部告発・逮捕・拘留・検査機関の指定取り消し・有罪判決・会見・官邸直訴、といった一連の行動に対して、氏の意図や動機、あるいは罪状や判決の意味などを正確に報道したマスコミはない。それどころか、各種のマスメディアは、むしろ隠蔽ないし意図的にミスリードしようとしていた疑いが濃厚である。そして、それが何故なのかを考えると、他の理由は考えられないから政治的圧力(ないしはそれを予測しての自主規制)によると考えるしかない。
 このことについてはフリーのジャーナリストの多くも疑問や義憤を述べているが(たとえば、江川紹子氏「フェアではない」)、その詮索自体は私の任ではない。
 言いたいのは、そういうマスコミが重大な何事かを隠蔽したり世論をミスリードしようとする、はっきりとした証明がこの事件によって得られたということである。(かつてのライブドア事件の際の野口英昭氏の「自殺」についても相当程度マスコミの報道は隠蔽的であったが、その証拠とまでいえるものはなかった。)
 そしていまひとつは、そういうマスコミの表面的な報道とは明確な対照をなして、インターネットを中軸とする巨大な地下水路のようなもう一つの情報の経路が出来上がってきたことである。これまでなら、ニュースソースの直近のごく一部にしか知られないであろううわさ話や、せいぜいが週刊誌のネタになる程度で済んでしまった事件(竹下登や中曽根康弘を想え)が、ネット空間を通って何万何十万という人に伝わる。インターネットは、マスコミにも対抗しうるようなもう一つの情報空間を形成し始めた。
 たとえば、アパグループや安晋会、あるいはまた安倍首相およびその家族が帰依する宗教団体の慧光塾といった言葉はすでにネット上ではおびただしい頻度で飛び交っているのであって、しかもそれはたんなるゴシップではない。その言葉に触れずに耐震偽装問題や安倍首相の政治姿勢を語ることは、何かを隠蔽しようとする意図を示すことである。
 そしてさらに注目すべきことに、ついに、隠蔽やミスリードに荷担しようとするマスコミ自体に疑惑の目が向けられることになるのである。彼らが隠蔽やミスリードを図るのは「政治からの圧力なのか」「広告主からのそれなのか」といった詮索を読者や視聴者はすることになる。そのことが、当のテーマ自体の陰影をさらに濃いものにする。
 政治、警察、司法とならんで、マスコミももやは信をおくことのできないもののトップグループに入りつつあるのかもしれない。
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by sumiyakist | 2007-01-27 16:17 | マスメディア


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