宮城県で特別職退職金を廃止

 特別職退職金の廃止を選挙公約に掲げて当選した宮城県の村井知事であるが、その公約通りさっそく特別職の退職金を廃止する条例を提案し、3月16日に県議会で成立したという。下はアサヒコムの記事である。
特別職の退職手当廃止、宮城県議会が可決 全国初
http://www.asahi.com/politics/update/0316/010.html
 インターネットで宮城県議会の録画中継にざっと目を通してみた。
 知事がこれほどすばやく、いわば自らの身を削るような議案を出してくるのは議員にとっても意外だったようで、一般質問でこの問題を取り上げた公明党の県議も「六月議会かと思っていた」と驚きを表わしていた。
 しかし、その質疑で明らかになったように、村井知事としてはこの制度を財政逼迫時の「緊急避難的特例措置」と考えているようで、恒常的なものとはせず、状況によっては旧に復する含みを持たせている。09年の任期まで一期限りのものになる公算が大きい。
 そういうことからすれば、今回の「特例条例」を手放しで評価することはできない。緊急避難的な廃止よりもむしろ、納税者である一般市民の感覚にあった世間並みの金額に減額して恒常的な特別職の退職金制度を作るべきであろう。
 ついでに言っておくと、議会のインターネット中継はだいぶ普及してきたようであるが、むしろ必要なのはいつでも必要なときにオンデマンドで見ることの出来る録画中継であり、しかも、それが発言者ごとに検索して当該部分だけを見られるような仕組みになっていることが望ましい。
(富山県議会は録画はなくリアルタイムの中継のみ。石川県議会は特定の議員ごとにダウンロードできるようになっていない。小さい自治体でも、以前は、羽咋市議会などはきちんと対応していた。市長が替わったから今はどうなったか未確認だが。)
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 と、午前中に書いてアップしておいたのであるが、所用で出かける往復の車中で考えるともなく考えていて、上の記述は甘すぎると思い直した。
 というのも、宮城県知事選における村井候補の選挙公約の字句を厳密に確かめたわけではないが、氏は特別職の退職金廃止を「緊急避難的特例」として掲げたわけでもあるまい。まして「一期分だけ」といったわけではあるまい。
 さすれば、恒久的な制度としての退職金廃止を実現するのが誠実な政治姿勢というべきであって、このままでは有権者を欺いたことになるのではないか。

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by sumiyakist | 2006-03-17 10:11 | 知事退職金


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