勲章ビジネス

 
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 晩秋の晴天は雪国の人間にとっては、天からの貴重な授かりものである。とりわけ炭焼きさんとっては、好天が続いて原木の伐りだしや運搬がはかどって嬉しいことである。ストーブ用薪のストックも出来るだけ積み増したい。というわけで、夜になるとぐったりしてコタツで本などを読むうちに眠りこけてしまう毎日、ブログの更新まで手が回らない。
 久し振りの更新とあっていささか旧聞に属すのであるが、上の写真、富山県の地方紙「北日本新聞」11月8日付の紙面である。中沖前知事の叙勲を祝う見開き2ページ。下半分は名刺広告の形であるが、「広告のページ」という表示はないので、記事扱いなのであろう。
 平和団体などで意見広告をすると1ページ全面で250万円〜300万円を取られるから、見開きで5〜600万円分、ということになる。県庁の広報紙と陰口される北日本新聞ならではの配慮である。(たぶん、前例にならったと言い訳は用意されているのであろうが。)
 この勲章というもの、政治家と役人(官僚・司法官)がとりわけ上位のものを独占する、お手盛り栄誉であることはみんなが知っている。勲章を好きな御仁がいるのは勝手であるが、大仰に扱えば扱うほど滑稽さを感じさせるものである。
 「ウソも百遍繰り返せば本当になる」のコイズミ流弁論術と似たところがあって、「エライ、エライ」とマスコミで流し続ければ、玩具のような飾りでも立派なものに見えてくるという効果があるのかもしれない。しかし、庶民まで(自分らにはなんのメリットもないのに!)バブルに浮かれていた時期ならいざ知らず、年間3万人以上が自殺に追い込まれ、生活保護世帯が100万軒に迫ろうといういま、長い間やっただけで、栄典局の基準に従って勲章を貰った人間を、本心からエライと思っているひとがどれほどいるものか。
 「勲章を貰うとたいへん」という話を聞いた。お祝いが来るからか、と思うとさにあらず。叙勲には祝賀会が付き物らしく、宴会場・ホテルの営業マン、引き出物を売り込もうとギフト屋の営業マンが次々とやってくる。紳士録やら回顧録出版やらを持ちかけられ、あれよあれよというまに「勲章ビジネス」の獲物になるという。中沖氏もまた、恰好の獲物になったのやもしれぬ。
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by sumiyakist | 2005-11-16 08:46 | 知事退職金


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