意見陳述・その2

 「中沖前知事に退職金2億3千5百万円」と聞かされて、すんなり納得する県民は多くあるまい。いくらなんでも多すぎる、というのがおおかたの県民の意見だろう。
 一つには6期24年という例のない長期在職の結果(なにしろ、月額報酬に在職月数を掛けるのであるから)が数字を膨らませている。だから、多くの自治体は、見かけの額を低く抑えるために、1期4年の任期が終了するごとに支払うシステムを取っている。(この6月に富山県も特別職の退職手当に関する条例をやっと定めたが、やはりその方法を取り入れた。)
 退職金を決めた昨年12月の県議会では「中沖知事の功績うんぬん」が言われていたが、わが市民オンブズ小矢部のI氏は昨日の陳述でこんなことも述べた。
「中沖前知事の功績を考えれば、という発言が議会(や有識者の懇話会<注>)で語られているが、もし、何かそういうものがあったとしても、それは、ちゃんとした報酬を貰って知事の職務を行っていただけのことで、格別の功績というものではない。むしろ、北陸新幹線を引っぱってきたといっても、(1000億円もの)地元負担を伴ってのことであるし、在任の24年間で県債残高を1兆円近くにまで膨らましたことを思えば、退職金に2億3千5百万円というのは、もってのほかである。県の一般職としての4千5百万円で十分だというのが、一般県民の実感である。」
 県債残高については、正確な数字をあげると、中沖氏が知事に就任した1980(昭和55)年度末が、1621億900万円。退任する直近の2003年度末が、9514億7700万円ということである。(2004年度予算は中沖氏の責任であろうから更に増えている筈であるが)。ともかく、ざっと8000億円の借金を積み増ししたことになる。I氏のいうとおり、とても「功績うんぬん」どころではあるまい。
 もし、聴衆がいたなら、氏の弁論に対してきっと拍手が起こったであろう。

<注>有識者の懇話会
知事部局は、議会に退職金の提案をするに際して、直前に「特別職退職手当検討懇話会」なる、いわば私的な諮問会議を2度開いている。メンバーは、草嶋・連合富山会長、中尾・富山経済同友会代表幹事、堀内・県婦人会会長、南・県商工会議所連合会副会長(座長)、吉原・高岡法科大学長。
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by sumiyakist | 2005-07-12 17:07 | 知事退職金


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